Books

忘却の野に春を想う

姜信子

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784560098776
ISBN 10 : 4560098778
Format
Books
Publisher
Release Date
January/2022
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

朝鮮からのコメ難民の一族に生まれ、周縁に追いやられた民の声に耳を傾けてきた姜信子と、南三陸のコメ農家に生まれ、近代以降に東北が受けた抑圧の記憶と3・11で負った深い傷を見つめ続ける歴史社会学者・山内明美による、近代を問い、命を語る往復書簡。

目次 : 奪われた野にも春は来るのだろうか/わたしは一度も春を見たことがないのかもしれない/ 春なき修羅の歌/大津波から八年目の朝に/ 失われた世界の「うた」、来たるべき世界の「うた」/近代で測れない“余白”/ カミさまの不在/北極星としての生/ ひそやかに「水のアナキスト」宣言/抑圧が埋め込まれ続ける土地で/ 杭の打ち合いからの逃走/DMZを考える/ ケモノになる/行き詰まりのなかで/ 終わりとはじまり/九年目の“三陸世界”で/ 命をつなぐ/生き方の骨格/ つながりをつなぐ、水俣への語りの旅/近代国家が内包する排他的愛/ 耳たちの民主主義/近代の業と非人(かんじん)/ すんならじょろりば語りましょうかい/〈三陸世界〉から見つめ続ける/ あとがきにかえて  この世は「いのちの母国」であれ/近代を包み込んでも余りある世界

(「BOOK」データベースより)

Customer Reviews

Comprehensive Evaluation

☆
☆
☆
☆
☆

0.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0

Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • ケディーボーイ

    水俣、アイヌ、朝鮮、アウシュビッツ、沖縄、震災、原発、戦争、近代が産み出した数多の犠牲。 作家・姜信子と歴史社会学者・山内明美の二人は往復書簡の中で虐げられ、忘れられようとしている弱い者たちの声を掬い上げる。 同時に自分たちが虐げる者にもなりうるということを常に念頭に置きながら。 被害者性と加害者性が両立せざるを得ない近代を問い続ける。姜さんの誰もが誰かの北極星にという考えに深い共感を覚えた。(求心力への抵抗、サンダース運動にも通じる考えか)

  • 松本直哉

    辺野古、水俣、福島、朝鮮などをめぐる二人の往復書簡は、たえず周縁的であろうとする強い意志を共有している。とりわけ姜信子の、求心的なものに逆らい、中心を無化し、互いが互いの北極星でありたいという切なる願いが、それを妨げて呪縛するあらゆるものへの、さらにはそのおおもとにある言葉そのものへの懐疑に向ってゆく思考の道筋は、その矯激にもかかわらず読む者を深いところで納得させる力を持つ。命の生きる速さと流れに、言葉はつねに遅れる、しかし、だからこそ、言葉を探して語りつづけねばならぬ根拠がそこにあるという指摘が印象的。

  • kentaro mori

    近年見てきた中で飛び抜けていた展示である、志賀理江子「さばかれえぬ私へ」。その中でも重要な位置を占めていた『こども東北学』の著者と姜信子の往復書簡。●私はあらゆる国家/権力に抗する存在でありたい。規律と規格と生産性。経済的効率を基準としてたやすく命の選別までをもやってのける、最も野蛮で最も貧しいこの「近代」の外の存在でありたい、と私は切実に思います。

  • 林克也

    山内明美さんの言う、「地球が人類を振るい落とそうとしている」。この感覚、私も4,5年前から、地球そのものが意志を持っているんじゃないかと、ふと感じることがありました。このことをはじめとして、両名の物事の見方、感じ方にはほぼ賛同します。この流れで、「ウクライナの人々を犠牲にした金儲け」が始まった後の往復書簡も読んでみたいと思いました。

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

Recommend Items