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魂でもいいから、そばにいて 3・11後の霊体験を聞く 新潮文庫

奥野修司

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784101233116
ISBN 10 : 410123311X
Format
Books
Publisher
Release Date
February/2020
Japan

Content Description

未曾有の災害で愛する者に突然死なれ、絶望の淵に立たされた人々の心を救ったのは、奇跡としかいいようのない体験だった。布団に入ってきた夫を「抱いてあげればよかった」と悔いる妻。階上の息子の足音を聞く母。死亡届を書いている時に兄からメールを受け取った妹。それは夢だったのか、幻なのか―。再会を願う痛切な声と奇跡を丹念に拾い集めた感動のドキュメンタリー、待望の文庫化。

目次 : 旅立ちの準備/ 春の旅(『待っている』『どこにも行かないよ』―亀井繁さんの体験/ 青い玉になった父母からの言葉―熊谷正恵さんの体験/ 兄から届いたメール“ありがとう”―熊谷常子さんの体験/ 『ママ、笑って』‐おもちゃを動かす三歳児―遠藤由理さんの体験/ 神社が好きだったわが子の跫音―永沼恵子さんの体験)/ 夏の旅(霊になっても『抱いてほしかった』―阿部秀子さんの体験/ 枕元に立った夫からの言葉―赤坂佳代子さんの体験/ 携帯電話に出た義兄の霊―吉田加代さんの体験/ 『ほんとうはなあ、怖かったんだぁ』―阿部由紀さんの体験/ 三歳の孫が伝える『イチゴが食べたい』―千葉みよ子さんの体験)/ 秋の旅(『ずっと逢いたかった』‐ハグする夫―高橋美佳さんの体験/ 『ただいま』‐津波で逝った夫から―菅野佳代子さんの体験/ 深夜にノックした父と死の「お知らせ」―三浦幸治さんと村上貞子さんの体験/ “一番列車が参ります”と響くアナウンス―今野伸一さんと奈保子さんの体験/ あらわれた母と霊になった愛猫―大友陽子さんの体験/ 避難所に浮かび上がった「母の顔」―吾孫耕太郎さんの体験)/ 旅のあとで

【著者紹介】
奥野修司 : 1948(昭和23)年、大阪府生れ。立命館大学卒業。ノンフィクション作家。『ナツコ 沖縄密貿易の女王』で講談社ノンフィクション賞と大宅壮一ノンフィクション賞を受賞。著作多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • yoshida

    東日本大震災の津波により沢山の方が亡くなられた。残された家族の不思議な経験を記録したルポ。これは本当に読めて良かった作品。突然の災害で命を落とす家族。生き延びた家族は助けられなかった命に対し自責し、懊悩する。亡くなられた方が夢に現れたり、おもちゃの電車が突然動いたり、個人の携帯が光り続けたり、科学では説明のつかない事柄が起きる。それは彼岸からのメッセージであり、残された家族を見守る証しでもあるのだろう。科学でなくても構わない。人が大切な人を想う時に起こり得ること。それは小さな奇跡であり、生きる希望となる。

  • 黒瀬

    あの震災で被災した人の2割が見た・体験したという霊的な現象。出かけた時の服装のままで縁側に座って微笑む祖母、長期間海水に浸って電源が入らないはずの彼の携帯電話が光る、喪ったはずのあの子のおもちゃがひとりでにetc…。非科学的で証明のしようがないそれを信じないことは簡単だ。だが超常によって誰かの心が繋がれるのなら、わざわざそれを断ち切る無粋な真似など誰が出来ようか。

  • とん大西

    想像はしていましたが、重い読了となりました。いい歳…ではあるので身内も何人かみおくっています。それは、順繰りに…事故や災害じゃなかったのはまだ幸いなのかもしれません。言わずと知れた東北の大震災。本作では遺族の哀しい別れ、伴侶や親子の魂の邂逅が語られています。あの大惨事…遺族、被災者の心情は言葉にかえがたい。それでもわずか16編。その奥に必ずあったであろう数えきれない孤独な最期や忘れられた死。哀しみを吐露できない、分かち合えない遺族。同情なんてとてもいえない。せめて、忘れずに…か。

  • rico

    霊体験という言葉から想起されるイメージとは全く違う、亡き人との切なくて、静かな邂逅。胸がしめつけられる。夢なのか、脳が見せる生理現象なのか、あるいは人知を超えた何かがあるのか。本当のことはわからない。ただ、突然大切な人を失い、助けられなかったという後悔に苦しみ、深い哀しみに沈む人たちにとっては、それは本当に起こったことだし、そして生きていくために必要なことなのだろう。9年目の3.11に読了。癒えることのない哀しみを想う。解説は彩瀬まるさん。

  • あきら

    とても辛い読書体験でした。 悲しみにくれている人に、何と声をかけていいか分からないので、話しかけられないというのは、同じような悲しみを体験していない人の言い分だ、というのがとても印象に残りました。 自分の「普通の生活」についての考えを見つめようとこの瞬間から思わせてくれます。

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