Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

• inarix

  読了日：2024/08/09

  鳥羽伏見の戦いに敗れた幕府軍は再起を期して大坂城に撤退するが、総大将・徳川慶喜は密かに城を脱出して江戸へと向かう。兄である会津藩主・松平容保らとともに慶喜に従った桑名藩主・松平定敬だが、やがて慶喜は兄弟を遠ざける。国許は新たな藩主を据えて官軍に恭順し、帰ることさえできなくなった定敬は残った僅かな家臣とともに戦地を北上していくが、どこに行っても、何を成そうとしても、歴史の『当事者』にはなれず、ただ彷徨うしかなく……。維新の激動の中、役目も居場所も見出せないまま歴史の中に埋もれた松平定敬の哀しみを描く一冊。

• 遊未

  読了日：2025/08/15

  会津藩主、松平容保の弟で桑名藩主松平容保定敬の明治維新。会津と異なり桑名藩が京に近かったことが大きかったかと。歴史に加われずに時代の流れを追うように遂には上海まで｡追い求める武闘派、恭順派の家臣。長い道のりの末、追い付いて出頭となります。終始、歴史に追い付けなかった感があわれでした。

• はしめ

  読了日：2024/08/25

  逃げて、かつがれて。流されたのか。でもね、その後は収まるところにおさまってた。神輿と呼ばせてもらおうか。

• Ryo0809

  読了日：2024/07/20

  明治維新の日本。桑名松平家の定敬の翻弄される姿を描いた作品。「葵の残葉」の登場人物でもある定敬は、桑名藩主に養子として迎えられ、孝明天皇にも徳川家茂にも信頼を得ていた京都所司代であるが、慶喜に裏切られる。薩長の掲げる錦の御旗に抗戦し、逆賊と謗られながら、北陸、会津、箱館と転戦する。最後はなんと上海まで流れてゆく…。慶喜をはじめ、お家第一と周囲が次々に恭順してゆくなか、義を貫くことの難しさがひしひしと迫る。会津藩主・容保との兄弟愛にも心が動く。幕末の大動乱の一幕に肉薄した作品である。

• グランくん

  読了日：2023/12/28

  幕末に京都所司代で桑名中将と呼ばれた桑名藩主松平定敬を描いた物。 鳥羽伏見の戦いから、奥羽越、そして最後の箱館まで赴き、更には上海まで逃亡した定敬。 兄で会津藩主松平容保とともに、第二等「朝敵」（第一等は将軍慶喜）と呼ばれながら徹底的に薩長と戦う姿が描かれております。

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します