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フェミニスト紫式部の生活と意見 -現代用語で読み解く「源氏物語」-

奥山景布子

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784087817447
ISBN 10 : 408781744X
Format
Books
Publisher
Release Date
September/2023
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

千年の時を超えて届く女たちへの「連帯」のメッセージ!!読む者を「救済」し「再生」へ―「源氏物語」の新解釈。

目次 : はじめに 「サブカル」、そして「ジェンダー」「フェミニズム」―紫式部の追究した「人間の真実」/ 第1講 「ホモソーシャル」な雨夜の品定め―平安の「ミソジニー」空間/ 第2講 「ウィメンズ・スタディズ(女性学)」を古典で―「女の主観」で探る夕顔の本心/ 第3講 ほかの生き方が許されない「玉の輿」の不幸―「シンデレラ・コンプレックス」からの解放/ 第4講 「サーガ」としての「源氏物語」―光源氏に課せられた「宿命」と「ルール」/ 第5講 「境界上」にいる、破格な姫君・朧月夜―「マージナル・レディ」の生き方/ 第6講 宮家の姫の「おひとりさま」問題―桃園邸は平安の「シスターフッド」?/ 第7講 「教ふ」男の「マンスプレイニング」―紫の上の孤独な「終活」/ 第8講 「都合の良い女」の自尊心―花散里と「ルッキズム」/ 第9講 平安の「ステップファミリー」―苦悩する母たちと娘の「婚活」/ 第10講 宇治十帖の世界と「男たちの絆」―「欲望の三角形」が発動する時/ 第11講 薫の「ピグマリオン・コンプレックス」―女を「人形」扱いする男/ 第12講 「自傷」から「再生」へ―浮舟と「ナラティブ・セラピー」/ おわりに―古典を現代に

【著者紹介】
奥山景布子 : 1966年生まれ。小説家(主なジャンルは歴史・時代小説)。名古屋大学大学院文学研究科博士課程修了。文学博士。主な研究対象は平安文学。高校講師、大学教員などを経て、2007年、第八十七回オール讀物新人賞を受賞し作家デビュー。2018年に『葵の残葉』(文藝春秋)で第三十七回新田次郎文学賞、第八回本屋が選ぶ時代小説大賞をダブル受賞。古典芸能にも詳しく、落語や能楽をテーマにした小説のほか、朗読劇や歴史ミュージカルの台本なども手掛ける。また「集英社みらい文庫」レーベルでは、児童向けの古典案内・人物伝記も精力的に執筆(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • たま

    2022年に角田訳源氏の上巻、今年(2024年)中巻・下巻を読んだ。読了にあたってはこの本とドラマの映像に助けられた。奥山さんは式部が「現代のフェミニズムに近い感覚」を持っていたと前書きに書き、私は最初半信半疑だったが、女の生き辛さが克明に描かれた宇治十帖を読んでその説に深く肯いた。奥山さんはテキストを丁寧に読み、読者である私が違和感を感じた箇所を巧みに掬い上げて論じ、面白い。宮中の女房として、光源氏の色好みと栄達を華やかに描く式部もいたが、浮舟の暗い心理を突き詰める式部もいたということだろう。→

  • とよぽん

    もっと紫式部の人物像とか生き方に言及してくれるのかと思ったが、そうでもなく。確かにフェミニストの要素はあっただろうが、平安時代の最高の貴族に接する仕事や小説執筆の生活から筆者が読み解いたこと・・・書名と内容が合っていないように感じた。まぁ、いずれにせよ鬼才の女性であったことは確かだ。

  • sofia

    本の題名は難しいけれど、とてもおもしろかった。私の「源氏物語」について悶々と思っていること(文章能力なし)を活字化されていて「そうそう」とうなずいた。時代は違うが、光源氏は夕顔に対して死体遺棄だし、紫の上には誘拐と不同意性交罪。今回読んで見方が変わったのは朧月夜と花散里。人を人として見ない薫観はうんうん。奥山さんの源氏物語講座に通いたい。原文は読めないけど、こういう解釈の本はおもしろい。

  • くるぶしふくらはぎ

    昭和、平成と女性を巡る「不適切にほどがある」案件は、令和になって徐々に減少傾向とはいえ、まだまだ途上。で、本書ですが、あらま、紫式部さんとは平安時代からなんと先見の明があったことかと思える記述が「源氏物語」には散見してたんですね。女性蔑視発言をする高級イケメンお坊ちゃんたち、女性を政略の道具としか見ない男社会、説教大好きモラハラおじさん、それは普通のことで女性は守られる存在だと受容しながらも物語を通して「なんか変よね」と言い続け、当時から現在に至るまで女性にエールを送っていたのか。凄いぞ。

  • ちょこ

    『源氏物語』を読み解く本。『光る君へ』が絶好調に面白いので『源氏物語』に触れときたいなあと思って手に取ってみた本。『源氏物語』は学生時代に読んだことはあったが薄らぼんやりとしか覚えてないので復習にはなったかな。新たな解釈を加えての解説本なので意見が分かれるとこにはなるかと思うがこういう読み解き方も興味深いなとは思った。

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