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名字の歴史学 講談社学術文庫

奥富敬之

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784065152874
ISBN 10 : 4065152879
Format
Books
Publisher
Release Date
April/2019
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

古代においては天皇より、地名や職能、序列などを表すための姓が与えられた。明治新政府は徴税や徴兵の必要から戸籍制度を整えるべく、全国民に名字の名乗りを義務づけた。地名、階層、職制、家系など多岐にわたる要素を組み込み、それぞれが確かに何かを表現する名字。成り立ちと変遷をたどる詳細かつ壮大な考察で、側面から日本の歴史を通観する。

目次 : 第1章 姓名は、天皇から賜わるもの(氏族をたばねた氏姓制度/ 天皇の権威を高めた賜姓/ 戸籍を軸にした律令体制/ 財政難が招いた臣籍降下/ 源平藤橘の意味)/ 第2章 名字は自分から名乗るもの(史料で見る名字と苗字/ 公家の名字、武家の名字/ 惣領家の名字、庶子家の名字/ 頼朝による源姓の独占)/ 第3章 姓名と名字の存続を決めるもの(賜姓によって行われる改姓/ ときの権力によって左右される名字の存続/ 庶民が名字を名乗らなかった理由)/ 第4章 実名の変遷(さまざまな実名/ 一族の絆を深める系字と通字/ 天皇の実名は使えない/ 一般庶民の名前)

【著者紹介】
奥富敬之 : 1936年東京生まれ。早稲田大学大学院国史学科博士課程修了。専門は日本中世史。日本医科大学名誉教授。著書多数。2008年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • 六点

    「日本人なら誰でも持っているもの」名字の歴史の基本書である。今や「庶民は名字がない」と言うのは死んだ常識であるが、では、何故庶民は名字が名乗れなくなったのかと言うのは、意外と答えにくい問である。中世に庶民上層が武士と庶民に分化する際、土地を持たぬ者は名田を持たぬ故に名字を名乗る資格が無い。と、自粛の結果であると考えている。何とも日本的な理由であるなあと思う。夫婦別姓について考えるなら、まずはここをきちんと抑えて置く必要があると思わせる、そんな本である。

  • phmchb

    「はじめに」で江戸時代の庶民が苗字を持たなかったという「常識」に一石を投じた洞富雄氏の論文『江戸時代の一般庶民は果して苗字を持たなかったか』の存在を知る。そこで洞氏のwikiを見てみたら本論文に関する記述が無く、しかも彼が南京大虐殺肯定派というある意味驚愕の事実が判明した。本文は一族を示す氏・姓・名字・苗字の歴史的変遷を辿る。実に興味深い内容である。

  • れい

    名字が一般的になった理由として武士がその領地を自身のものであるということを示すためにその地名を自らの名字にしたという経緯を知れた

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