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訟師の中国史 国家の鬼子と建訟 筑摩選書

夫馬進

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784480017956
ISBN 10 : 448001795X
Format
Books
Publisher
Release Date
April/2024
Japan

Content Description

中国はかつて訴訟を助ける訟師(しょうし)が跋扈する訴訟だらけの「健訟」社会だった。宋代から清末にかけて暗躍し、蛇蝎の如く嫌われた訟師の実態を描き出す。

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Book Meter Reviews

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  • さとうしん

    訴訟社会だったという近世中国。「水際対策」のような形で訴訟を減らそうとするお役所に対していかに訴状を受理させるかで腕を振るう訴状の代書屋にあたる訟師は、歴代王朝によって弾圧の対象となり、社会的に蔑まれてきた。しかし彼らは政府の儒家的な理念と政策によって生み出された「必要悪」とも言うべき存在だった。本書では彼らの姿を他地域や近現代中国の状況との比較の上で描き出している。同時期に出た『清代知識人が語る官僚人生』の裏面的な内容で、セットで読むと面白い。

  • 電羊齋

    中国の歴代王朝と「民の父母」たる地方官は訴訟と争い事をなくす徳治主義の理念に立脚していた。だが現実には中国近世の民間社会では紛争が激増し、民は受理されやすい訴状を作る必要に迫られる。ゆえに要らぬ訴えを起こす「訟棍」(訴訟ヤクザ)として度重なる弾圧を経てもなお訴状の代書を行う「訟師」が必要とされていく。著者は訟師を国家が生み出した「鬼子(おにご)」であったと位置づける。また英国・イスラム世界・日本との比較、現代中国での状況も紹介されており、示唆に富む。文書史料などにより実際の裁判事例も紹介されており面白い。

  • guanben

    中国は伝統的に訴訟大国だった!「訟師」とは、宋代から清代にかけて活躍した訴訟請負人のこと。膨大な訴訟の処理を不受理などで回避しようとする政府と、あの手この手で裁判に持ち込もうとする訟師の攻防を歴史資料から概観する。訟師は裁判に及んでも嘘八百を並べてたてることもあることから、悪党とみなされ、時には重罪に処されることも。中華民国以降、法律が整備され、弁護士が登場すると、訟師は消えていったが、膨大な訴訟だけは今も存在し、政府の大きな課題になっているという。

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