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信長、天が誅する

天野純希

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784344035362
ISBN 10 : 4344035364
Format
Books
Publisher
Release Date
November/2019
Japan

Content Description

重用されつつも信長の限界を悟った明智光秀。信長とは逆に人の道を歩もうとした武田勝頼。織田家の滅亡を我が子に託したお市。望むまま生きることを信長に学んだ今川義元の家臣。長島一向一揆で信長に迫った大坂本願寺の僧侶。対峙したからこそ見えた織田信長の真の姿。織田信長打倒を誓うが故に激しく狂ってしまった五つの人生。

【著者紹介】
天野純希 : 1979年愛知県生まれ。2007年、「桃山ビート・トライブ」で小説すばる新人賞を受賞しデビュー。13年、『破天の剣』で中山義秀文学賞を、19年、『雑賀のいくさ姫』で日本歴史時代作家協会賞作品賞を受賞。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • starbro

    天野 純希、2作目です。先日読んだ木下 昌輝の『信長、天を堕とす』と対となる作品です。 『信長、天を堕とす』は、信長目線、本書は、織田信長打倒を誓った側目線の連作短編集の佳作でした。オススメは、お市の方 が主役の『鬼の血統』です。本年は、本書で読了です。

  • いつでも母さん

    打倒信長!あの時代だもの骨肉の戦いなど驚きはしないが、お市の母としての思いが鬼となり、幼き娘に託すのがぞくぞくするほど良かった。それと長島一向一揆の僧侶・頼旦。信じるという狂気を見た。なかなか面白いこれは天野作家と木下作家の企画モノだったのですね。信長のイメージは本作だったが、どちらから読んでも構わない。そして光秀は「敵は、本能寺にあり」やっぱりこれですね。ここから徳川家康あたりまでの『動』の時代が面白くて私は好きだ。

  • 旅するランナー

    天魔信長。唯我独尊、なりふり構わないやり口、卑劣さと表裏一体の権謀術数。そんな恐怖の存在が、井伊直盛、お市の方、下間豊前守頼旦、武田勝頼、明智光秀の視点から語られます。それぞれの人間性を通して、信長の人知を超えた凄みが、より見えてきます。激動の時代に、激情を持って生きた者たちを激写していきます。誰もが感激するでしょう。皆の者、よく聞け! 素敵は、天野純希にあり!

  • 修一朗

    織田信長に纏わる歴史的局面を信長自身の気持ちと,その局面で対峙した人たち側の思いの2冊に分けて語りあうというユニークな試みだ。天野純希さん版は対峙した人たち側から見た姿。1)桶狭間の戦い2)姉川の戦い3)長島一向衆攻め4)武田家の滅亡5)本能寺の変の5編。桶狭間で功を挙げそこなった井伊直盛,長島で徹底抗戦を唱えて滅んでいった下間頼亘など,対抗した面々がユニークで新鮮だ。光秀が信長を誅する経緯も解釈が独特。恐怖という感情がないという信長像,面白く読みました。

  • yoshida

    信長と対峙した人々を描く短編集。天野純希さんらしい新しい解釈、そして何より読みやすく楽しく読了出来る。井伊家から描いた桶狭間から話しが始まったのは大河ドラマの効果だと思う。浅井家に嫁いだお市の方の描き方は斬新で楽しめる。武田勝頼の長篠合戦の策の読み合いも新鮮だが、その後の外交下手は苦しい。最後は明智光秀の本能寺の変に至る訳だが、謀反の動機も新解釈で楽しめる。物語の前提としての信長の魅力も強さと弱さを含めて巧みに描いている。これからも天野純希さんの作品を読んでみたい。木下昌輝さんの信長作品も読まないと。

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