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ISBN 10 : 4416524676
Content Description
私たちが普段よく口にする言葉には、古典を題材にしたものが多くあります。
たとえば「むなしい」。
万葉集ではこんな歌に登場します。
世の中は 空しきものと 知る時し
いよよますます 悲しかりけり
(大伴旅人 雑歌 夏 巻第五 793)
【訳】
この世は空しいものだとはじめて思い知ったとき、いよいよますます悲しく思われるよ。
【解説】
「世の中は空しい」というのは、仏教の思想に基づいたものですが、妻を亡くし、不幸なことが重なり、さらに大事な人(弟ではないかといわれています)が亡くなったとの知らせを受けた大伴旅人にとっては、生きることがつらく悲しく感じられたようです。「心も崩れんばかりに悲しみ」涙を流したと添えられています。
言葉の意味や典拠を知ると、古代の日本人、そして日本文化とつながることができます。
「ちはやぶる」「なでしこ」「わたつみ」「言霊」「誰そ彼(たそかれ)」・・・知っていたら教養にじみ出る言葉から、
「さくら」「富士」「夢」「恋」など、普段よく口にする言葉の奥深い意味まで。
本書は、歌人でもある著者が、現代の人が「いいね!」と感じるトピックを選び出し、100個の穴埋めクイズにして紹介します。
小学校高学年から読めるルビを振っていますので、親子で楽しみながら、豊かな万葉集の世界を旅しましょう。
【著者紹介】
天野慶 : 1979年東京都三鷹市生まれ。短歌結社「短歌人」会同人。かるた「はじめての百人一首」(幻冬舎)の考案、NHKラジオ第1「ケータイ短歌」「ラジオ深夜便」出演、ワークショップや出前授業、新聞・雑誌・アプリでの連載のほか、『ちはやふる』(末次由紀/講談社)の93・95首目に短歌を提供するなど、幅広い場で短歌の魅力を伝えている。絵本『ママが10にん!?』(絵・はまのゆか/ほるぷ出版)で第10回ようちえん絵本大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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