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修羅場の王 企業の死と再生を司る「倒産弁護士」142日の記録

大西康之

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784478115763
ISBN 10 : 4478115761
Format
Books
Publisher
Release Date
September/2025
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

2兆3200億円という巨額負債を抱え2010年1月19日JALは会社更生法の適用を申請し倒産した。だが、わずか2年8ヶ月後には過去最速で再上場を果たす(それ以前に会社更生法を適用した上場企業138社のうち再上場できたのは9社)。
この歴史的再生劇を巡っては「稲盛和夫という名経営者による奇跡」あるいは「多額の公的資金を投入した偽りの再生」という対極的な二つの物語が流布している。
しかしその背後には、倒産・再建プロフェッショナルたちの壮絶な戦いがあった。その主役こそ「修羅場の王」瀬戸英雄である。マイカル、ヤオハン、SFCG(商工ファンド)など大型企業破綻の修羅場を数多く指揮し、JALでも再建司令塔・管財人統括を務めた瀬戸は、「会社更生法」という伝家の宝刀を抜き、既得権益にまみれた巨大企業の宿痾を断ち切った。JAL問題に関わってから会社更生法申請までわずか142日。銀行、財務省、政治家、労組‥‥数々の「難敵」を相手に法的整理に基づく倒産→再生を目指して八面六臂の働きをした瀬戸は、後に稲盛をして「彼がいなければJAL再生はなかった」とまで言わしめる。
本書では瀬戸が初めて語る赤裸々な証言を軸に、当時の関係者への膨大な取材も交え、巨大企業の死と再生を描きだす。民主党への政権交代、リーマンショックなど激動の時代を背景に、読み物としても抜群の面白さ。
さらには、倒産をタブー視する日本社会に対し「挑戦すれば失敗もする。失敗したら、ケジメをつけてやり直せばいい。そのために倒産法がある。正しく真摯に取り組めば、復活は可能である」とのメッセージを届ける。

【著者紹介】
大西康之 : ジャーナリスト。1965年生まれ、愛知県出身。88年早稲田大学法学部卒業、日本経済新聞社入社。欧州総局(ロンドン)、編集委員、「日経ビジネス」編集委員などを経て2016年4月に独立(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • TK39

    JALの会社更生法適用のルポルタージュ。政治利権化、国策企業であることの甘えなどを断ち切るための法的整理をいかに成し遂げたか。しかし、サンパウロ便廃止により日本とのへその緒が切れたと言う日系人の言葉はつらい。

  • taka

    JAL倒産と言えば稲盛和夫と思っていたが、下準備の段階で展開はほぼ決まっていたんだと知る。退職金の減額を退職者にお願いする際に直属の後輩を使って交渉するというのは、なるほどなぁと感心した。

  • kodanuki

    非常に面白い。JALの再生の話はよく聞くが、ここまで更生管財人にスポットを当てたのも珍しい。大抵の場合、更生計画は出来上がった形しか見ていないので、更生するために何が必要だからどういう手を打っていこうと言うプロセスが生々しく伝わる秀作。民主党政権下の前原大臣や辻元副大臣のエピソードもあり、興味深い内容。

  • みみ45

    読むのに時間がかかりましたが、すごい内容。すごい取材。すごい熱量。すべてがすごすぎました。 ドキュメンタリーとしての内容の濃さもすごかったけど、ここまでの調整がなければJAL再生はなかった。 稲盛さんの虎視眈々も魅力的。 非常に勉強になる1冊でした

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