Books

戦車将軍グデーリアン 「電撃戦」を演出した男 角川新書

大木毅

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784040823218
ISBN 10 : 4040823214
Format
Books
Publisher
Release Date
March/2020
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:
大木毅 ,  

Content Description

WW2の緒戦を華々しく飾ったドイツ装甲集団を率いた著名な将軍にして、「電撃戦」の生みの親とされ、連合軍からも「名将」と畏怖された男、グデーリアン。ところが、「電撃戦」というドクトリンは存在しなかったことが今では明らかになっている。ロンメル同様、日本のグデーリアン研究は遅れていた。純粋な愛国者か、ナチの賛同者か?欧州を征服した「戦車将軍」の仮面を剥ぐ、最新学説による一級の評伝!

目次 : 序章 さらば夏の光よ/ 第1章 仮面を剥がされたグデーリアン/ 第2章 青年将校/ 第3章 多くの戦訓を得た第一次世界大戦/ 第4章 敗戦と義勇軍体験/ 第5章 自動車部隊へ/ 第6章 戦車に注目せよ/ 第7章 装甲部隊の「総稽古」/ 第8章 砲火の洗礼/ 第9章 不完全な勝利/ 第10章 「バルバロッサ」作戦/ 第11章 深淵への転落/ 第12章 斜陽を受けながら/ 終章 修正された自画像

【著者紹介】
大木毅 : 現代史家。1961年東京生まれ。立教大学大学院博士後期課程単位取得退学。DAAD(ドイツ学術交流会)奨学生としてボン大学に留学。千葉大学その他の非常勤講師、防衛省防衛研究所講師、国立昭和館運営専門委員、陸上自衛隊幹部学校(現陸上自衛隊教育訓練研究本部)講師等を経て、現在著述業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

Customer Reviews

Comprehensive Evaluation

☆
☆
☆
☆
☆

0.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0

Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • absinthe

    半ば神格化されていた電撃戦のグデーリアン。その回顧録、その名も『電撃戦』はかなりの誇張と虚飾、不都合な真実の隠蔽がなされたものだった。回顧録とは往々にしてそういうものだが。電撃戦はドイツのドクトリンにも存在しなかった。戦後自分の名声を得たかったリデルハート卿は、あの有名なグデーリアンも俺の本を勉強したんだぜと言いたいために、自身の賛辞を書かせる代わりに『電撃戦』の英語版の出版を申し出る。Wikipediaのグデーリアンは出典のほぼすべてが本書である。

  • skunk_c

    『独ソ戦』の著者による、ロンメルに続く第2次世界大戦ドイツの有名将軍の評伝。グデーリアンは電撃戦で有名だが、それは自伝で演出したものだったという。ただしいわゆる機甲師団を(世界初とはいえないが)育て、活用したのは確か。その戦車はヴェルサイユ体制時代はソ連で生産・訓練してたというが、ソ連がT-34という傑作戦車を持つきっかけだったのかと想像が膨らんだ。ナチスの残虐行為は見て見ぬふり。ヒトラーには基本忠誠を誓うが意見はしている。ある意味典型的なドイツ国防軍人と言えるか。次はマンシュタインとのこと。楽しみだ。

  • yamatoshiuruhashi

    陸上部隊を装甲化、自動車化し航空兵力と併せて機動的かつ集中的戦力運用により勝機を勝ち取る。「電撃戦」はのグデーリアンの創造として知られるが実はそうではなかった。新しい評伝。グデーリアン自身が書いた書物、手紙など残された資料と他の公式記録などを丹念に併せ読み解くことで、従来の人物像と異なる本質を浮き上がらせる。グデーリアンが戦後書いた「電撃戦」を初め自分に関する文書は彼自身が意図的に自らを高め、不都合な部分は書き換えている。晩年不幸だったかもしれないがセルフイメージをこれだけ広めることができたことは凄い。

  • 鐵太郎

    かつて「電撃戦を創出した男」「装甲部隊の父」と喧伝されたグデーリアンというナチス・ドイツ陸軍の名将を新たな視点で見直し、真の姿を描き出したもの。装甲部隊の育成、戦術指揮官として優れた手腕を示したものの、最高の名将というには、戦略的視点などを含め欠けるところも多かったグデーリアンの真の姿とは何か。誰がなんのために彼を名将として持ち上げたのか。 ──ところで、ヒトラー暗殺事件における身の処し方は、ある意味ずるいのだけど見事ではないかな。

  • 六点

    岩波の『独ソ戦』が江湖に迎えられ、代表的研究家の道をひた登っておられる著者の新著。『戦車に注目せよ!』や『回顧録』で語られる「機甲戦術の父」は彼一人に帰せられるものではなく、西方作戦で戦術的には、見るべき物があったにせよ、戦争指導者としては戦略眼は無い。ガチのナチシンパでもあったグデーリアンは、戦後米英軍に協力し、対ソ冷戦のために自己と後輩たちを高く売りつけた。彼はWWT以降、ドイツ国家を守りたいのではなく、ドイツ帝国以来の陸軍を守りたかったのはないか。そのような読後感を抱いた。

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

Recommend Items