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ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい 河出文庫

大前粟生

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784309419350
ISBN 10 : 4309419356
Format
Books
Publisher
Release Date
January/2023
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

恋愛を楽しめないの、僕だけ?大学生の七森は、“男らしさ”“女らしさ”のノリが苦手。入学してすぐ仲良くなった麦戸ちゃんと、ぬいぐるみサークルを見学に行くと―。鈍感でいられない人間たち、ぬいぐるみとのコミュニケーションが、痛みややさしさの意味を問い直していく。切なくも熱い共感を呼んだ表題作に、短編三作を加えた不世出の傑作小説集。

【著者紹介】
大前粟生 : 1992年、兵庫県生まれ。2016年「彼女をバスタブにいれて燃やす」が「GRANTA JAPAN with早稲田文学」の公募プロジェクトで最優秀作に選出されデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • konoha

    フワフワしてそうなのに意外と強くてしっかりしてる。表題作はぬいぐるみサークルの七森が麦戸ちゃんを好きなのに白城と付き合う。素直に幸せになれない苦しくて恥ずかしい青春。3人があっさりしていてかわいい。行方不明の妹にラインを送り続ける「たのしいことに水と気づく」がとても好き。男女や恋愛による差別に加担していることに苦しむ人たち。ぬいぐるみや水には本音が話せて人を傷つけないことを大事にする。一見優しいけれど、本当の優しさについて考えてしまう。不思議な世界観、鋭い問題意識が光る。他の作品も読んでみたい。

  • ぼっちゃん

    文庫全国頂上決戦BUN-1グランプル202の10作品の中で唯一読んでない作品だったので読んでみた。ぬいぐるみとしゃべる大学のぬいぐるみサークルの人たちの物語。みんな他人の痛みを自分の痛みととらえ、そのつらさをぬいぐるみに語る優しい人たちばかりだが、つらいと分かち合えるパートナーなり仲間ができることは良いことだ。

  • フユコ

    全部の話、(最後のは違うのかな)返事が返ってくるわけではない相手に話しかけるシーンが出てきた。ひとつめの話読んでいて、私もぬいぐるみに話しかけてみたら何か新しい扉が開いて、楽しいことが増えたりするんだろうか?って思ったけど、性格的に向かなそう。ぬいぐるみに話しかけている自分を客観的に見てウオォ…という気持ちになる方が多そうで、話す事に集中できないんだろうな。学生時代のいやーなところがあって、みんなこういう感じなんだな、不毛な事減ればいいのになって思った。

  • tomi

    七森くんにとても共感する。男子のノリや酒の席は苦手。自分の言動で人を傷つけないか不安で、かつての言動で女の子を傷つけたという罪悪感もある。自分も傷つきやすく、無意識に傷つけたりもする。舞台になる大学のぬいぐるみサークル、要は好きなぬいぐるみとしゃべるサークルに集う面々は、いわば似た者同士。そこは平和な空間だが、七森が仲良しの麦戸ちゃんが不在の間に白城と恋人(と言えるのかもわからない)関係になったりもする。それぞれの微妙な心理が繊細なタッチで描かれている。生きづらさを抱えた人たちを描いた短篇3作を併録。 

  • さくら★もち

    表題作はぬいぐるみとしゃべるサークルに所属する大学生の日々が描かれた物語。人が何に喜び何に傷つくのか。その場のノリに合わせることでいかに心が擦り減るか。相手がどう思うかを先回りしすぎて苦しい思いをする七森と麦戸。人より多く傷つくふたりを見守る白城。それぞれの持つやさしさに泣きそうになった。他の3編も他人に合わせることに疲れやつらさを抱く人の物語。どれも人の発言や態度、あたりまえとされている物事へのなんとも言えない違和感が言語化されていて凄いなと思った。「大丈夫」って便利だけどいちばん難しい言葉だな。

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