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未来派 百年後を羨望した芸術家たち

多木浩二

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784910108056
ISBN 10 : 491010805X
Format
Books
Publisher
Release Date
June/2021
Japan

Content Description

イタリアの芸術運動「未来派」。この稀有な運動について、“宣言”“運動”“詩法”“建築”“ネットワーク”“ダイナミズム”“音楽”“ファシズム”“起源”という切り口で語り、その全容に迫る。「未来派」にかかわる絵画・彫刻・建築などの図版約120点、そして数々の「未来派宣言」の中から主要な11編を収録。

目次 : 第1章 未来派という現象(始動―『ポエジア』から『フィガロ』へ/ 運動―すべては動く、すべては走る、すべては変わる/ 詩法―人間の言葉を変える ほか)/ 第2章 未来派ギャラリー/ 第3章 機械・ファシズム、そして人間(聞き手・今福龍太)(いまを生きる人間の義務/ 森鴎外と未来派/ 社会の変革を望んだ芸術運動 ほか)/ 付録 未来派宣言の数々(多木陽介・訳)(未来派創立宣言/ 未来派画家宣言/ 未来派絵画技法宣言 ほか)

【著者紹介】
多木浩二 : 1928‐2011。哲学者。東京大学文学部美学美術史学科を卒業。千葉大学教授等を歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • gorgeanalogue

    未来派についての日本語の本は少なく、その美学的な「意義」を説いた本はほとんどなかったのではないか。「「自我」を始末しようとする」マリネッティ、(「直観においては、対象と空間とは相互に嵌入している」とされるベルクソン的な)ボッチョーニの彫刻論、ルッソロの音楽観の先見性についての論考が面白かった。欲を言えばその「速度」への偏愛についてもう少し詳しく論じてほしかった。

  • うみ

    未来派について、その根本は「伝統を捨て、機械に熱狂し、人間のことを忘れ去ってしまった。」この一文に尽きると感じる。未来派を深堀りした結果、対極に位置するベンヤミンの姿が見えてくる構造は盲点だった。宣言や図も充実していて、大満足の一冊。

  • せっぱ

    マリネッティが1909年に「未来派創立宣言」を発表した当時,イタリアは産業等が他の欧州国家に対して遅れた位置にあったこと,未来派の芸術では美術・音楽・建築などが取り上げられることが多いが、マリネッティが宣言を発表した時点ではこれらの活動はまだ存在せず、彼の詩作から思想が発展していったことなど興味深い。彼が演説会の席では聴衆を引き付ける表現を行っていたとの記述も印象に残った。

  • びす子ちゃん

    未来派についてまとまった本が読めるだけでありがたいのにしかも多木先生…!本の形も正方形で面白かったり、図版や付録も豊富。ファシズムとの関係に単純化されがちな未来派を分野別に詳細に語っている。すぐ宣言するのが面白かった、言葉が先走るのも今に続いてるのかもしれない…

  • 毒モナカジャンボ

    ともかくも未来派の宣言をある程度日本語で纏めて読めるようになっただけでもありがたいというものである(『未来派創立宣言』なんて森鴎外の翻訳以来でしょ多分)。

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