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黒いチェコ(仮)フィギュール彩

増田幸広

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784779170409
ISBN 10 : 4779170400
Format
Books
Publisher
Release Date
September/2015
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

人種の交差点・チェコのダークサイド!

1918 年にオーストリア帝国から独立して以来、チェコには
およそ6つの体制が存在した。首都のプラハ、銀山があったクトナー・ホラ、
ユダヤ人収容所があったテレジーン、ナチス・ドイツの手で殲滅させられた
リディツェ、近代的計画工業都市ズリーン、観光地として人気を集めた
チェスキー・クルムロフ。チェコ史を考えるうえで意味ある街ばかりである。

チェコ史は2回にわたってつくりかえられた。
最初は1918 年、独立に際しナショナリズムの立場から愛国心豊かに書き
上げられた。このとき、建国にまつわる王妃リブシェに関する偽書まで出現。
次は1948 年、社会主義体制下、都合よく書き換えられた。ドイツの保護領
になったチェコを解放したのは米ソだが、いつしかアメリカの役割は無視。
こうして史実がゆがめられた。
それでも2000 年を境に「歴史」を正確にとらえなおそうという動きが出てきた。
とはいえ、「歴史」は一面的なものではない。視点をどこにおくかによって
「歴史」の見え方は変わる。通史や教科書は常に国の政策と
表裏一体の関係にある。本書では、「歴史」に対する考え方や感じ方が
変わっていく様子をとらえる。
日本を離れ、日本人を半ばやめることで、
自由に楽に考えられるようになるのである。

【著者紹介】
増田幸弘 : 1963年東京生まれ。フリー編集者・記者。早稲田大学第一文学部卒業。スロヴァキアを拠点に、日本とヨーロッパを行き来して取材をおこなう(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • ケイ

    著者はフリーの記者。歴史学者でない独自の視点。2015年発行 でスロヴァキアが分かれ20年以上経ているために、客観性が見られるように思う。チェコの歴史は何度も見直され、時代ごとに都合よく書き直されてきた。最大の転換がおそらく第一次大戦後。オーストリアやハプスブルク、ドイツからのスラブ(英語のslaveの語源らしい)の独立の後、スラブの歴史をつくらなければならなかった。フスの像もその一つ。その後の大戦、ソ連下での歴史の書き換え、共産圏崩壊の後の民主化の道。1918年のマサリク、そしてハヴェルは特筆すべき

  • たまご

    現在はチェコではなくスロバキアにお住いの筆者.プラハの話は「プラハ迷宮の散歩道」を片手に.プラハとチェスキー・クルムロフに行ったことがあるのですが,筆者と違い,なんと表面しか見ていないことよ. 20世紀初頭は同じ国に,すぐそばに,違う言語を話して違う民族の人がいて,それが当たり前だった(チェコ系もドイツ系もユダヤ系ですら…!)というのが不思議ですが,不思議な今の方が本当はおかしいのか.チェコ人の外国人に対する依存性と排他性,というのがしたたかでもあり怖くもあり. 再度,チェコに行きたいと思いました.

  • Nobuko Hashimoto

    可愛くてロマンティックなばかりではない、チェコの歴史の「黒い」部分=ダークサイドを取り上げた一冊。研究書のように厳密に出典を明示したものではないが(参考文献一覧はある)、現地に長く住んでいるからこその実感や取材の成果が盛り込まれていて面白い。歴史的事件や出来事そのものの説明だけでなく、その後の体制転換のなかで、それらがどう伝えられ、評価されてきたかについて触れているところが参考になった。特に、敏腕経営者バチャによるズリーンのまちづくりの章が大変面白かった。全体にもう少し写真や図版等があればさらに良いかと。

  • 中島直人

    (図書館)どちらかというと、歴史の被害者として語られることの多い印象のチェコ=ボヘミアの、裏側暗黒エピソード集という印象。知らなかった内容、違う視点からの考察など学べる部分はありましたが、文章全体が暗く重すぎて、正直なところ読むのがしんどい。

  • CCC

    中世以降のチェコ+スロバキアの通史っぽい内容。黒いと言うだけあり闇に触れるのに躊躇はなかったが、記述は冷静で暗部を強調している感じでもなかった。負の歴史としてはナチスと共産党時代の影響が大きいようだった。雑な報復で滅ぼされたリディツェ、レジャーキの話は、死亡率がほぼ皆殺しといえる高さで、ナチスの容赦のなさはここまで徹底していたのかとあらためて驚いた。それから、チェコの無神論者の多さは知っていたが、それは共産党時代、教会が告白すら漏らす密告の場になっていたからだ、という指摘は知らない側面で興味深かった。

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