彗星特攻隊 ある予科練艦爆操縦員の手記

パイロットにとって、攻撃取り止めほどやり切れないものはない。生きる命も、所詮は時間の問題であることが分かり、その時間を待つより、攻撃発令と同時に出撃するのが、特攻隊員の花道なのだ。二度にわたる沖縄特攻で、奇蹟的に死をまぬがれえた若き特攻機のパイロットが万感の思いをこめて綴った特攻の真実。

目次 : 序章　特攻出撃のとき/ 第１章　予科練の青春/ 第２章　厳しき訓練の中で/ 第３章　志願か不志願か/ 第４章　生と死の間で/ 第５章　死出の旅路に/ 終章　死を待つ時間

【著者紹介】
増戸興助 : 大正１２年（１９２３）１２月、福島県郡山市に生まれる。昭和１６年１２月、乙１７期飛行予科練習生として岩国空入隊。昭和１９年２月、予科練を卒業、３７期飛行術操縦練習生として台中空において訓練に従事。同６月より艦上急降下爆撃機操縦専修教程（台南空）。同１０月、厚木基地３０２空彗星夜間戦闘機隊入隊。昭和２０年１月、１３１空攻撃第３飛行隊彗星急降下爆撃隊に入隊（香取基地）。同４月、飛行隊は鹿児島第１国分基地に進出、沖縄周辺艦艇特攻攻撃に出撃。爾後、２５２、６０１空に編入、愛知県挙母基地で終戦を迎える。海軍上等飛行兵曹（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）