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今夜、喫茶マチカネで

増山実

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784087718720
ISBN 10 : 4087718727
Format
Books
Publisher
Release Date
July/2024
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:
増山実 ,  

Content Description

「閉店って。店、やめるってことか」
私は無言のまま、ちいさくうなずいた。

昭和29年に待兼山駅の近くで、父と母が始めた書店と喫茶店。1階の書店を兄が、2階の喫茶店を弟が継いだが、時代の流れもあり、最寄駅の名称が変わるタイミングで店を閉じることに。
喫茶マチカネの店主・今澤敦己は、店を愛する客からの提案で、残された数カ月の間、心に残る不思議な経験をゲストが語る会「待兼山奇談倶楽部」を開催する。そこで語られた、人生におけるとっておきの出来事とは……。
心あたたまる連作短編集。
(第一話:待兼山ヘンジ/第二話:ロッキー・ラクーン/第三話:銭湯のピアニスト/第四話:ジェイクとあんかけうどん/第五話:恋するマチカネワニ/第六話:風をあつめて/第七話:青い橋)

【著者略歴】
増山 実 (ますやま・みのる)
1958年大阪府生まれ。同志社大学法学部卒業。2012年に「いつの日か来た道」で第19回松本清張賞最終候補となり、それを改題した『勇者たちへの伝言』で2013年にデビュー。同作は2016年に「第4回大阪ほんま本大賞」を受賞した。他の著書に『空の走者たち』『風よ僕らに海の歌を』『波の上のキネマ』『甘夏とオリオン』『ジュリーの世界』(第10回京都本大賞受賞作)『百年の藍』がある。

【著者紹介】
増山実 : 1958年大阪府生まれ。同志社大学法学部卒業。2012年、「いつの日か来た道」で第十九回松本清張賞最終候補となる。2013年、同作を改題した『勇者たちへの伝言』でデビューし、2016年に第四回大阪ほんま本大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • ちょろこ

    不思議×温かさの一冊。とても素敵な時間を過ごせた。舞台は大阪。65年続いた喫茶店が閉店を機に企画したのは、思い出を語る「待兼山奇談倶楽部」。かけがえのない思い出はその人にとっての人生のお守り。そう思える誰もの語りがじわじわと涙腺を刺激し、不思議な出来事が温かさを運んでくれた。そして自分もその人と同じ時間を共有しているような感覚にも。生きる道へと自然に導いてくれる出会いとひとときってうらやましい。最終話は不思議が一気に存在感を増してくる。赤、青の不思議が希望へ…その変化が穏やかで優しい風を心に吹かせる物語。

  • モルク

    父母が始めた書店と喫茶店。書店を兄が喫茶店を弟が継いだが65年続いた店の閉店が決まる。残された期間、常連さんの提案で月一回開かれる「待兼山奇談倶楽部」。ゆかりの人が一人づつ不思議なとっておきの話をする7話の連作短編集。不思議な体験がレトロな感覚の中で語られすっと心の中に入ってくる。自分も話に聞き入っている客の一員となっていた。小さな奇跡に大きな感動。パラレルワールドも決して突飛なことではない。とてもあたたかくていい時間を過ごすことができた。

  • R

    歴史ある喫茶店が閉店に際して、縁のある人たちが自分たちにとっての街の記憶を語る会を催すお話なんだが、最終的には大阪を舞台にしたSFになった。語り部たちの物語それぞれも面白いのだが、それらがゆるく繋がりながら、最終的に大阪の、マチカネという街の謎に行きつくのが面白くて、実際にこういうことがあるといいなというのか、嫌味のない不思議というのが楽しいと思えた。地理にもっと詳しかったら、マチカネの表というか裏というか、そのことがわかったんだろうかな。

  • となりのトウシロウ

    駅の名称変更に合わせて閉店する事になった阪急宝塚線待兼山駅前にある喫茶マチカネで、月1回開かれる待兼奇談倶楽部で街にゆかりのある人が不思議な体験が語られるというお話。待兼山というのは知らなかったし、タンホイザやフクキタルでお馴染みの「マチカネ」の由来ももちろん知らなかった。でも阪大の最寄り駅は石橋駅だよなぁ、そこをモデルに架空の駅にしたのかなと思っていたら・・・そういう事だったのかぁ。ロッキーラクーンという競走馬の話とジェイクとあんかけうどんの話が印象に残りました。ノスタルジックなお話満載です。

  • タックン

    阪大前の待兼駅で兄が1階が本屋を2階が弟で喫茶店を長年経営してて、駅名変更に伴って閉店することに。それまでに1か月に1回(夜会)を開いてこの街にまつわる話を語ってもらうことに・・・。その話を繋いだ連作短編集。7つの話とも実話に基づいた話もあって中身も濃く興味深く読みました。なかなかよかったです。そして駅と街の雰囲気がノスタルジック風でいいです。ファンタジーはあまり得意ではないですがこれは引き込まれました。 ただ話の芯がパラレルワールドはちょっと・・・ 阪急線に乗ってあの夕日いつか見たいな。

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