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燃ゆる頬 立東舎 乙女の本棚

堀辰雄

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784845643257
ISBN 10 : 4845643251
Format
Books
Publisher
Release Date
October/2025
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

こうして私の脱皮はすでに用意されつつあった。そしてただ最後の一撃だけが残されていた。寄宿舎に入れられた十七歳の「私」。学友たちとの交流を通じて、彼の中に何かが生まれつつあった。堀辰雄の名作が、映画のワンシーンを切り取ったような美しさを持つ作品で人気を集め本シリーズでは江戸川乱歩『悪霊物語』を担当するイラストレーター・粟木こぼねによって、鮮やかに現代リミックス。人気シリーズ「乙女の本棚」の第49弾が登場。小説としても画集としても楽しめる魅惑の1冊。全イラスト描き下ろし。

【著者紹介】
堀辰雄 : 明治37年(1904年)生まれ。東京帝国大学文学部国文科卒。高校時代から室生犀星、芥川龍之介との交流があり、フランス文学から影響を受けた作品を数多く発表した

粟木こぼね : 2017年からSNSでの公開を中心に、創作活動を始める。映画のワンシーンを切り取ったような、どこか物語性を感じられる絵が魅力のイラストレーター(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • シャコタンブルー

    「風立ちぬ」は有名だが読んだ記憶が無いので、もしかしたら堀辰雄は初読みかも知れない。美しいが残酷でもある詩を堪能した気分になった。イラストレーターの粟木さんの絵が素晴らしい。17歳の少年の性に対する密かで情緒的な眼差しが見事に描かれていた。

  • たまきら

    堀辰雄による、ホモソーシャルな世界しか知らぬ少年たちの描写と絵がよく合っていて、違和感がないです。乙女の本棚、本領発揮といったところでしょうか。ちょっとしたしぐさや背中をなぞる指…禁欲的でありながらも性的な緊張感をはらんでいる部分がひりひりするほど良く描けていました。けれども所詮、「それ」は男女がいる世界に出たら幻想だ…という側と、そうでない可能性が高い側。残酷で刹那的な十代という時間。理不尽だけれど、純粋ーこの作家さんの気風な気がします。

  • ぐうぐう

    乙女の本棚で読む「燃ゆる頬」。17歳の「私」が明確に「脱皮」と記しているように、本作は大人になる間際の少年の性の目覚めが描かれている。自分よりも身体の弱い少年に惹かれる「私」は、しかし少女の声に惑わされるように、自身の性愛に自信が持てないでいる。とはいえ「私」は「脱皮」には「最後の一撃」が必要であると自覚できていて、だからこそのもどかしさが実に少年性を明かしている。画を担当する粟木こぼねは、古風なタッチでありながらもデジタルで遠近法を演出し、(つづく)

  • Hiro

    青春時代の恋愛感のようで憧憬感ともとれる何とも言えない感情が描かれた話で、読み応えというか、読んだ後に残る余韻がよかった。挿絵もすごく良くて、細かいところの描き込みはもちろん、ピンボケの表現とかもうまくて、見応えがあった。最後の真っ白な見開きもうまかった。通常挿絵は文章を補完するが内容を変えるものではないが、この最後のページは何か本文に意味を付け足すような大きな効果があるように感じた。

  • hiro6636

    明治〜昭和の少年愛の世界が垣間見える一作。 薔薇色の頬は青春の証か。

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