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1941決意なき開戦 現代日本の起源

堀田江理

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784409520635
ISBN 10 : 4409520636
Format
Books
Publisher
Release Date
June/2016
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

なぜ挑んだのか、「勝ち目なき戦争」に?指導者たちが「避戦」と「開戦」の間を揺れながら太平洋戦争の開戦決定に至った過程を克明に辿る、緊迫の歴史ドキュメント。NYタイムズ紙ほか絶賛。

目次 : プロローグ たった一日。なんというその違い!/ 戦争の噂/ ドン・キホーテの帰還/ 事の始まり/ 軍人のジレンマ/ 厄介払い/ 南北問題/ 七月、静かなる危機/ 「ジュノーで会いましょう」/ 勝ち目なく、避けられぬ戦争/ 最後の望み/ 軍人、出でる/ 巻き戻される時計/ 崖っぷち/ ノーラストワード/ ハル・ノート/ 清水の舞台/ エピローグ 新たな始まり

【著者紹介】
堀田江理 : 東京出身。1994年、米プリンストン大学歴史学部卒業。2000年に英オックスフォード大学より国際関係修士号(M.Phil.)、03年に同博士号(D.Phil.)を取得。四年間オックスフォード大学で教鞭をとった後、政策研究大学院大学、イスラエル国立ヘブライ大学などで研究、執筆活動を継続(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • skunk_c

    在外の歴史学者が、英語で(おそらくアメリカ人に読んでもらうことを意図して)書いた日米開戦に向かう日本の政治・外交ドキュメンタリーを、著者自身が和訳したもの。一文のセンテンスが短く、歯切れ良く読めるのはそうした成り立ちからだろうが、内容は充実している。歴史の見方としては陰謀論の類いは排す一方、登場人物のキャラクターが浮かび上がるようなエピソードを盛り込んだり、ゾルゲ事件を絡ませたりと、研究的なものではなく、読み物を通じて歴史過程をつかませようというもの。分量はあるが読解力があれば中学生でも読めると思う。

  • 夜長月🌙新潮部

    日本がなぜ戦争に踏み切ったのか?上層部ほど、つまりは情報があるほど大国アメリカに勝てる訳がないと知っていたのに。軍部の山本五十六も開戦には反対。神でありまたお飾りに過ぎなかった天皇でも軍に押しきられることなく反対。それなのに?特に開戦直前の8ヶ月(1941年4月〜1941年12月7日)を克明に追います。大事な歴史ですが本当に知りたいと思ったのは真珠湾を目の当たりにしてやっとでした。ヒトラーほどの先導者がいる訳でもなくいくつもの会議が紆余曲折して事は進みます。何度も食い止める機会はありました。それでも……。

  • 夜長月🌙新潮部

    (再読)私はこの本をなぜ日本は太平洋戦争を始めたのかという一大ミステリーとして読みました。軍部、政府、国民が一丸となって始めた訳ではありません。あちこちにアメリカと本気で戦争したら負けるという考えはあったのです。1941年の4月から12月に何度も戦争回避のチャンスはあったのです。その機会をどうして逃して最後のとんでもない結論に至るかはまさにミステリーです。本書では天皇、首相、外務大臣、海軍、陸軍、海軍省、陸軍省など多角的な視野で真相に迫ります。

  • masabi

    【要旨】日米開戦に至るまでの政策決定の過程を近衛や松岡、東條を中心に描く。【感想】自分で自分の首を絞めるように開戦に至ったわけだが、日米の戦力差を認識しながらも開戦に踏み切ったのは為政者たちの属する組織の面子や個人のプライド、空気などであって明確な戦略があったわけではない。本書の叙述が個人に焦点を当てられていることもあり、明治憲法の制度的欠陥以上に個人の性格やリーダーシップの欠如が明らかにされている。戦争を回避する可能性のある分岐点がいくつもあったのにもかかわわらず、悉く戦争への道を選んだ。

  • 棕櫚木庵

    著者によれば,日米戦争前,近衛,松岡,東条,さらに陸軍,海軍とも米国との開戦を積極的に望んでいなかったが,威勢のよい言葉に引きずられ表面的には開戦への流れができてしまったという.そして,メンツや組織防衛から誰も自分からは反対せず,誰かが反対してくれるのを待つ態度に終始し,そうこうするうちに「決意なき開戦」に至った・・・.その経緯が詳細に論じられている.副題に「現代日本の起源」とあるが,ふと,豊洲移転問題を思い出した.

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