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死刑の基準「永山裁判」が遺したもの 講談社文庫

堀川惠子

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784062935296
ISBN 10 : 4062935295
Format
Books
Publisher
Release Date
December/2016
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

「永山基準」として名を留める、十九歳の連続射殺犯・永山則夫。本書は、彼が遺した一万五千通に上る膨大な書簡から、その凄惨な生いたちと、獄中結婚した妻との出会いにより、はじめて「生きたい」と願うようになる心の軌跡を浮かび上がらせる。永山基準の虚構を暴く、圧巻の講談社ノンフィクション賞受賞作。

目次 : 第1章 生いたちから事件まで/ 第2章 一審「死刑」/ 第3章 二審「無期懲役」/ 第4章 再び、「死刑」/ 第5章 「永山基準」とは何か

【著者紹介】
堀川恵子 : 1969年広島県生まれ。ジャーナリスト。『チンチン電車と女学生』(小笠原信之氏と共著)を皮切りに、ノンフィクション作品を次々と発表。『死刑の基準―「永山裁判」が遺したもの』(本書)で第32回講談社ノンフィクション賞、『裁かれた命―死刑囚から届いた手紙』(以上、講談社文庫)で第10回新潮ドキュメント賞、『永山則夫―封印された鑑定記録』(岩波書店)で第4回いける本大賞、『教誨師』(講談社)で第1回城山三郎賞、『原爆供養塔―忘れられた遺骨の70年』(文藝春秋)で第47回大宅壮一ノンフィクション賞と第15回早稲田ジャーナリズム大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • ちゃとら

    以前読んだ『教誨師』がとても良かったので手に取った。家庭不和から窃盗などを繰り返した永山は19歳で4人を射殺した。一度は無期懲役の判決を受けたが差戻で死刑になる。獄中で勉強を始め多くの著書を残していたことに驚いた。そして「永山基準」と呼ばれる死刑基準。人が人を裁いて殺す死刑制度。結論は出ない重いテーマ。ただ、最近の幼児虐待死、ネグレストで餓死、暑い日に車中に放置‼️子供を殺した人が懲役10年以下という判決には、私はどうしても納得できない。

  • てつのすけ

    死刑廃止論者の視点から述べられており、すべてを無条件で受け入れることはできない。しかし、人の命を奪うにあたっては、本書の題名となっているような「基準」をもって、生か死かを選択することには疑問がある。個別事案によって、この判断は変わるべきであろう。 著者の書籍を読むのは3冊目だ。著者の主張には同意しかねるが、刑罰とは何か、更正とはどのような状態になることを意味するのかを、毎回考えさせられる。

  • hatayan

    単行本は2009年刊。19歳で4人を射殺した永山則夫の裁判の記録。 永山の裁判を受け持つ船田裁判官は、死刑判決に対する裁判所のあり方に答えを出そうと試みます。死刑は、どの裁判所が審理しても避けられないと判断したときにのみ適用されるべき。画一化された基準で人を裁くことはできず、事件ごとにそれぞれの被告人に向き合うことが重要としました。 著者は、光市母子殺人事件で死刑判決を受けた加害者にも会い、「生きたい」という言葉を引き出します。死刑制度がほんとうに究極の刑罰たり得るのかを考えるきっかけとなる一冊です。

  • きょちょ

    講談社ノンフィクション賞受賞作。一審「死刑」、二審「無期懲役」、この場合控訴しなければ二審判決が確定なのだが、量刑不当として検察側が上告した初めてのケースが、有名な「永山裁判」。永山則夫はこれにより死刑となる。以後、「永山基準」と言われる。ただ、その基準はやはりあいまいだ。この裁判の後、こういった上告が増えたり、「基準」の中の被害者数が重視されたりといった問題が起きてくる。「死刑」の判決を下す場合は、裁判官全員、あるいは今の裁判員制度では、多数決ではなく、少なくとも裁判員全員が賛成とするべきだろう。★★★

  • 小太郎

    死刑の基準と言われてる永山則夫元死刑囚の裁判記録ですね.幼少期 かなり過酷で貧しい生活を送ってますが 母親に置き去りにされ極寒の地で畳をかじって飢えを凌いだとあり(人を助けると言う発想は恵まれてるから生まれるもの.本当の貧しさを体験した人は人を助けると言う発想にはなれない)とあり この言葉はかなり強力に頭に残りました.最後まで読んでこの犯罪は貧困を産んだ社会の責任と最後まで彼が思っていた様に感じました.応報刑思想論と目的刑思想論.彼はその両方の思想論ではなく独自の思想を持ってますね.考えさせられる本です

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