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アメリカと宗教 保守化と政治化のゆくえ

堀内一史

User Review :2.0
(1)

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784121020765
ISBN 10 : 4121020766
Format
Books
Publisher
Release Date
October/2010
Japan

Content Description

アメリカは2億人を超えるキリスト教徒を抱える、保守的な宗教大国である。本書は、世俗への危機意識からリベラル派が衰退し、保守化・政治化していく過程を中心に、アメリカの宗教の実態を描く。

【著者紹介】
堀内一史 : 1955(昭和30)年奈良県生まれ。麗澤大学外国語学部イギリス語学科卒。南カリフォルニア大学大学院宗教学研究科修士課程修了(M.A.)。モラロジー研究所/麗澤大学ワシントン事務所代表代行を経て、麗澤大学経済学部教授。同大国際交流センター長、比較文明文化研究センター研究員。専門は、宗教学、宗教社会学、アメリカ研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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アメリカの政治的福音派についは割りと詳し...

投稿日:2013/05/23 (木)

アメリカの政治的福音派についは割りと詳しい文献と言える。しかしこの本はタイトル「アメリカと宗教」を語っているものではおおよそない。 なぜならキリスト教だけを取っても、福音派以外の情報がはっきりと欠落しているからである。営利的なメガチャーチが今日に至るまで、キリストの自己犠牲と清貧の精神を捨て去り、政治と強力に癒着している構造はわかる。欲望を求める姿見事なまでに豚になり果てたことは、とある…かつて高名だったNYの教会に今や十字架の上に、ブッシュ政権時軍需産業から強い後押しを受けていたライスの肖像画の旗が張られていた時から(アメリカ、終わったな)と悲しく理解していた。そういったアメリカの民主主義を装った軍国化に抵抗する人々-キリスト者もいる。政治的でない、きわめて市民的なクリスチャンたちである。この人々の姿を筆者は全く書いていない。暗黒の時代には必ず光もある。無力と思われるこうした善意の人々の姿も書いてこそのタイトル通りの本に完成する。

angie さん | 北海道 | 不明

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • skunk_c

    2010年の著。アメリカのキリスト教各派、それも長老派やメソジストといった教会各派ではなく、その信仰のスタイルであるリベラルな主流派と、保守的な福音派という区分を使い、主に20世紀100年の盛衰の動きと民主党・共和党、特に大統領選挙への関わりを軸にして政治と宗教のリンクを解き明かそうとしている。したがって実質的には『アメリカ政治とキリスト教』といった内容。本書から見えるのは、宗教右派(福音派)の台頭が単純に共和党を支えているわけではないということ。信仰ゆえに政治から距離を置く考え方もある。

  • coolflat

    米国と宗教、保守化の流れ。1925年のスコープス裁判(進化論論争)を境に、米国のプロテスタントがそれを受け入れる主流派と断固拒否する原理主義者(福音派)とに分派→第二次世界大戦を背景にして防衛産業がカリフォルニア州を中心に繁栄。この「防衛移住」の中心が南部福音派労働者。福音派の領域が南部から中南部、西部へ拡大→公民権運動を期に福音派は民主党に見切りをつけ、共和党支持に転向→ネオコンと福音派が結びつき、レーガン政権下で新自由主義→04年ブッシュ再選時が福音派の絶頂期→06年共和党惨敗により、宗教右派は衰退。

  • おおかみ

    6割以上の国民が神による「天地創造」を信じるアメリカ。そんな宗教大国において、宗教と政治がいかに密接に関わり合ってきたのかに注目したのが本書である。たとえばプロテスタントは主流派と福音派に大別されるものの、政治的イデオロギーや社会問題に対する態度などで細分すると、実に多様な派閥を有することが分かる。宗教と政治の関係といっても、その構図を描くのは困難な作業なのだ。専門的な予備知識なしでそれを概観することができる優れた一冊である。

  • 佐島楓

    読みにくくて途中で挫折していたが、池上彰さんの「そうだったのか! アメリカ」を読んだのを機にきちんと読了。相変わらずわかりにくい。政治と宗教(キリスト教)の結びつきが強いことはわかった。選挙活動に信仰まで利用する構造にはアメリカ人のしたたかさを感じる。私ももっと世界に目を向けていないとダメだな。

  • owlsoul

    神による天地創造を6割以上の国民が信じている国アメリカ。信仰の中心となるのはプロテスタントであり、大別すると主流派・福音派・黒人教会の三つに分けられる。社会問題に敏感で、聖書の内容を柔軟に解釈する主流派。聖書に絶対的価値を置き、社会問題よりも伝統的信仰の継承に関心を持つ福音派。福音派に属しながら福祉や人権に強い関心を示す黒人教会。ローマ教皇に権威が集中するカトリックと異なり、聖書にのみ権威を認めるプロテスタントは、その解釈によって無数の宗派を生み出し、政治家はその複雑な組織票を取り込むために腐心する。

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