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ゆりかごで眠れ 下 新装版 中公文庫

Ryosuke Kakine

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784122074637
ISBN 10 : 4122074630
Format
Books
Publisher
Release Date
January/2024
Japan

Content Description

ライバル組織への復讐を果たし、日本人の想像を絶する方法で、警視庁からのパパリト奪還を急ぐリキ。そのさなか、迷子になった娘カーサを保護した元刑事・若槻妙子と彼は出会った…。憎しみと悲しみ、そして諦めという人生の檻を破り、安らぎと光を追い求めた男と女。血と喧噪の旅路の果て、彼らに訪れた結末とは―。

【著者紹介】
垣根涼介 : 1966年、長崎県生まれ。筑波大学卒。2000年『午前三時のルースター』でサントリーミステリー大賞・読者賞をダブル受賞し、デビュー。04年、『ワイルド・ソウル』で大藪春彦賞、吉川英治文学新人賞、日本推理作家協会賞と、史上初のトリプル受賞に輝き、05年には『君たちに明日はない』で山本周五郎賞、16年には『室町無頼』で「オール讀物」主催“本屋が選ぶ時代小説大賞二〇一六”及び「週刊朝日」“二〇一六年歴史・時代小説ベスト一〇”第一位、23年には『極楽征夷大将軍』で直木賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • Katsuto Yoshinaga

    囚われのパパリトは、「エル・ハポネスは、どんな状況になっても決して裏切らない。部下を見捨てない。必ず救いの手を差し伸べてくれる」と信じている。そしてリキは、「裏切りと報復が日常的に支配しているコロンビア・マフィアの世界。全ての人間が常に不安に晒されている。そんな世界で息する男たちが、最も心の拠り所にするものは何か。ボスに求めるものは何か。信。その一字に尽きる」の信念のもと、パパリト奪還のため新宿北署を襲撃する。一気の銃撃戦に突入の下巻、台詞と独白とアクションシーンに痺れまくりである。いやあ、面白かった。

  • わらわら

    「ゆりかごで眠れ」というタイトルから考える。ゆりかごで眠るって気持ちいい、ゆりかごで眠るって自然のままに眠れってことかなぁ。人はそれぞれのゆりかごをもっているのだろう。垣根氏は2002年のコロンビアを取材していると書かれている。この本を読み始めた時「ワイルド・ソウル」を思い出す。解説に両方読んで欲しいと書かれていた。冷酷無残なマフィアの組織には足を踏み入れたくはない。今のコロンビアは変化しているのだろうが…歌舞伎町の闇の部分に足を踏み入れるのも怖いと感じる。ゆりかごはやすらかで楽しい方がいいと思う。

  • オールド・ボリシェビク

    破滅と破壊の物語は下巻に入って、その強度を増し、疾走する。多少の無理も感じられる展開といえないこともないが、このころの物語としては、圧倒的な面白さを秘めていたと思う。垣根涼介、結局は歴史小説で直木賞を受賞したわけだが、こちらのようなノワールというか、突っ走る物語の方が向いていると思うけどなあ。加齢によって、そういう物語も書けなくなってきたのかなあ。とにかく、一気読みでした。

  • 北刻堂

    警視庁に逮捕されたパパリトの奪還作戦が何とも壮絶で、ほとんど戦争ではないか!! モチーフになったコロンビアのコカイン・マフィアって、実在していた犯罪組織のようで、ライバル組織や警察との間で実際に壮絶な殺し合いが繰り広げられていたようで、創作の世界だけの話ではないところが恐ろしい。社会の最下層で極貧にあえぐ人々の問題が解決されない限り、こうした組織は形を変えて継続していくのだろうなぁ。

  • fukufuku

    下巻では、戻っ巡査の妙子さんとリキ&カーサとの出会いがあり、武田の凋落、パパリト奪還作戦でクライマックス。エピローグは必然だろうと思いつつ、今後のカーサはどうなるのか心配。しかし、少女がめっちゃ”女”だった。垣根さんは歴史小説も面白いが、ノアールがやはり面白い。

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