Books

日本政治「失敗」の研究

坂野潤治

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784062919876
ISBN 10 : 4062919877
Format
Books
Publisher
Release Date
March/2010
Japan

Product Description

二〇〇九年九月に実現した「政権交代」。だが、目指すべき「二大政党制」とは何か。日本では社会民主主義政党は育たないのか。「英国流の議院内閣制」を唱えた福沢諭吉や徳富蘇峰、「民本主義」の吉野作造、日中戦争勃発直前に躍進した社民勢力など、民主化に尽力した「敗者」を軸に近代史を再検討し、現在の政治改革に多大な影響を与えた画期的著作。

Content Description

二〇〇九年九月に実現した「政権交代」。だが、目指すべき「二大政党制」とは何か。日本では社会民主主義政党は育たないのか。「英国流の議院内閣制」を唱えた福沢諭吉や徳富蘇峰、「民本主義」の吉野作造、日中戦争勃発直前に躍進した社民勢力など、民主化に尽力した「敗者」を軸に近代史を再検討し、現在の政治改革に多大な影響を与えた画期的著作。

目次 : 序章 先人の「失敗」に学ぶ―「常情の国民」と「常情の改革」/ 第1章 敗者の栄光―日本の社会民主主義/ 第2章 天皇制と共産主義に抗して―吉野作造/ 第3章 分権システム下の民主的リーダーシップ―ロンドン軍縮協定/ 第4章 戦前日本の「平和」と「民主主義」―一九一九〜三七年/ 第5章 戦前日本の「民主化」の最終局面―一九三六〜三七年/ 第6章 天皇側近の敗北と国際連盟脱退―幻の御前会議/ 終章 戦前日本の自由主義政党に学ぶ

【著者紹介】
坂野潤治 : 1937年横浜生まれ。東京大学文学部国史学科卒業。東京大学大学院人文科学研究科博士課程中退。東京大学社会科学研究所教授、千葉大学法経学部教授等を経て、東京大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

Customer Reviews

Comprehensive Evaluation

☆
☆
☆
☆
☆

0.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0

Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • 金吾

    日本の民主主義の源流としての戦前の日本政治を探ることができます。断定しているので、著者の考えはわかりやすいですがなぜそのような話になるのかは余りわからなかったです。226と外交への影響は印象的でした。

  • ゲオルギオ・ハーン

    立憲民正党や吉野作造を著者が分析した一冊。読みにくいというか、タイトルが指す「失敗」の定義からして曖昧で、政治思想本とはいえ、本書で触れていることも定義が曖昧なまま話が進み、引用を多用しすぎて著者の言いたいことがよく分からない難解な本になっている。断定した書き方が多く、どうしてそうなるのかという解説が不足しているのも困ったところ。高橋財政を否定するのはいいが、根拠が「戦前の経済や財政資料を読んでいる私が納得できないから」というのはお粗末すぎる(全体的にこんな調子なので問題提起以上のものがない)。

  • Francis

    日本近代史研究者坂野潤治さんが執筆当時民主党の結党により期待の高まった政権交代可能な二大政党制について戦前日本ではどのようであったかを考察したもの。この本の主な論旨は「民本主義者」吉野作造と「戦闘的自由主義者」河合栄治郎が実際には社会民主主義者であり、両者が戦線の社会民主主義政党の成長に期待をかけていたこと、そして吉野もそうであったが、日本の民主主義者が外国の民主主義の事例にしか学ぼうとせず、近代日本における民主主義の実践を学ぼうとしないこと、の二点であろう。民主党の失敗によりまた失敗は繰り返された。

  • nagoyan

    優。叙述の一部が09年の政権交代を受けて旧版から若干修正されてたが、本質に影響ない。日本の民主主義者が自国の民主主義の伝統を省みない態度を批判し、日本の民主主義の発展と限界を大正末から日中戦争勃発前まで跡付ける。保守党である政友会と自由主義政党である民政党の間で、内外政にどのような政策軸の対立が争われたか、また、日中戦争直前期には社会大衆党に社会民主主義勢力の成長をみとめ、これと民政党らの既成政党との「人民戦線」が国民にも期待されていたことを指摘しつつ、なぜそれが失敗に終わったのかを明らかにした。

  • Naoya Sugitani

    この再版で注目されるのが著者の二大政党制への期待。2010年当時は民主党政権発足直後。著者の二大政党制への並々ならぬ期待がうかがえる。だが、その結果は惨憺たるものだった。結局ここで書いてある「失敗」を民主党は繰返したに過ぎなかった。二大政党制が絶望的となる中で著者の関心は立憲政治と戦争に移ったようである(『帝国と立憲』)。その姿勢を支持するかどうかは別として、一つの指標として興味深い。

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

Recommend Items