Product Details
ISBN 10 : 4907818920
Content Description
著者からのコメント
1995年1月17日、午前5時46分52秒。
その時から12年の歳月が経ちました。
高速道路の高架崩壊と都市の安全性。ビル・家屋の倒壊と救助。火災と消火活動。インフラの分断による混乱。避難所にのがれた人々の生活とケア。ボランティアの活躍。阪神・淡路大震災は、近年の最も大きな都市直下型地震として、様々な切り口で記録され、あらゆる立場からの研究が進みました。
そしてたぶん、地震に強い家は増えました。
地震に強い技術も進んだと思います。
地震に対する知識もより深まったはずです。
では、私たちは地震に強い人間になったのでしょうか。
この本は、そんな問いかけから生まれました。
あの時、そこにいた人たちは何を思い、何をしたのか。そして、今何をしているのか。12年経った今、もう1度、その時の人のキモチをまとめたい。そんな想いを共にするボランティアスタッフにより、なるべくたくさんの方々から体験を伺い、167人(アンケート117人、ヒアリング50人)の皆さんのお話が集まりました。
この本は被災者の皆さんの意見をもとにつくられた、少し変わった防災マニュアルです。決して、正解を集めた防災対策でも、これさえもっていれば安心という処方箋でもありません。阪神・淡路大震災を経験した人たちそれぞれのキモチと、それぞれの工夫をまとめたノートのようなものです。
被災者の方は30万人以上いらっしゃいます。そのほんの一部の体験を紹介できたにすぎません。もっと多くの苦難と、もっと多くの知恵があったはずです。言葉にできないもっと痛切な体験をされた方々もいます。そのことはお断りしておかなければなりません。
防災が、地震のための特別な努力ではなく、私たちのライフスタイルの中に自然に横たわるものであってほしい。そんなキモチをこめて、「地震モシモノート」ではなく、「地震イツモノート」としました。すぐに役立つかどうかよりも、読んでくださった方々が、自分たちの立場から地震対策を考える手助けになってくれたら、と願っています。
【著者紹介】
渥美公秀 : 1961年大阪府生まれ。神戸大学文学部に勤務していた時、自宅のあった西宮市で阪神・淡路大震災に遭い、避難所などでボランティア活動に参加。これをきっかけに災害ボランティア活動の研究と実践を続けている。専門はグループ・ダイナミックス(集団の人間科学)。1997年より大阪大学大学院人間科学研究科ボランティア人間科学講座、2005年より大阪大学コミュニケーションデザイン・センターにて、減災とボランティアをテーマに研究。また、特定非営利活動法人日本災害救援ボランティアネットワーク理事も務め、台湾集集大地震、イラン南東部地震、新潟県中越地震など国内外の災害現場に身を置いて、救援、復興、防災における減災とボランティアの関係について研究と実践を継続している
寄藤文平 : 1973年長野県生まれ。アートディレクター、イラストレーター。JT広告「大人たばこ養成講座」をはじめ、広告とブックデザインに携わる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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