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ハイスクール1968 新潮文庫

Inuhiko Yomota

User Review :5.0
(1)

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784101343716
ISBN 10 : 4101343713
Format
Books
Publisher
Release Date
March/2008
Japan

Content Description

相次ぐ大学封鎖に揺れる1968年の東京。高まる反体制運動の機運のなか、時を同じくして到来した若者文化の波は、進学校の雄「教駒」に進んだ15歳の少年を瞬時に捉えた。ビートルズ、ゴダール、吉本隆明など、あらゆる価値観を熱狂と混沌に導く新しい表現者たちに、感じやすい心は何を見たのか。同時代の文化状況を仔細に再現・検討し、自ら身を投じた文化的洗礼の意味を問う批評的自伝。

目次 : 第1章 1968.4/ 第2章 1968.7‐12/ 第3章 1969.1‐7/ 第4章 1969.5‐11/ 第5章 1969.12.8‐1970.1/ 第6章 1970.2‐1971.3/ 第7章 1971.4‐1972.3/ エピローグ 十八歳と五十歳の四方田犬彦の対話

【著者紹介】
四方田犬彦 : 1953(昭和28)年西宮生れ。明治学院大学教授。『月島物語』で斎藤緑雨文学賞、『映画史への招待』でサントリー学芸賞を、『モロッコ流謫』で伊藤整文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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映画評論家としての四方田犬彦、詩人として...

投稿日:2021/04/19 (月)

映画評論家としての四方田犬彦、詩人としての四方田犬彦に興味がなくても、この作品は六十年代末の混沌とした日本を生きた人間の自伝的エッセイとして純粋に楽しめる。 個人的には、田村隆一の詩と出会う箇所がおもしろかった。

カーク さん | 東京都 | 不明

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • 星落秋風五丈原

     日本の若者が最も熱かった1968年に、高校時代を送った氏の自伝。昭和生まれといっても、ビートルズも、三島由紀夫も、毛沢東も、映像資料や書籍で知る事の方が多い世代から見れば、本書の内容は、同世代の出来事というより、歴史の一部みたいな感覚の方が強い。同じ時代を舞台にしていても、村上龍の自伝的小説『69』に登場する明るく楽しい高校生の方が、より身近に感じられる。距離感が違う理由は、文章から受ける印象だ。まるで日本全体が熱病にかかったかのような時代なのに、それを伝える文章は非常に冷静で、堅い。

  • しずかな午後

    1968年4月、四方田犬彦は東京教育大学附属駒場高校(現在の筑駒)に進学した。本書に描かれているのは、それから4年間の四方田の高校(そして浪人)時代の青春だ。たった4年間にもかかわらず、そこには本当に濃密な時間が流れている。ビートルズ、マイルス・デイヴィス、ゴダール、三島由紀夫、吉本隆明など、当時の四方田の触れたあらゆるジャンルの文化芸術が詳細に語られ、映画館や喫茶店に通った渋谷や新宿といった都市が描写され、そして何より個性豊かな教員や学生たちの織り成す群像劇が広がる。実に豊かなテキストとなっている。

  • モモイロペリカン

    めちゃめちゃ良かった。本当にこの時代を追体験する感覚で読めます。当時の大学生ではなく高校生の目線なので、なんだか頼りなくて不安定で、それも良い。学生運動に関する作品に触れるたびに人間の無力さや愚かさを痛感します。それでもこの時代の若者たちは、平成生まれの私にとって、涙が出るほど眩しく見えるのです。

  • ニールキャサディ

    おそらく三読目。解説で鹿島茂も話しているが、69年と70年の断絶がどのようなものであったか、なかなか後進世代は理解が難しいが、この本を読むと雰囲気が分かる。ただお祭り騒ぎで学生運動をしていたのが大多数と思っていたが、理想と革命が挫折し、傷付き深く拘泥し続けたひとが多くいたこと、その人たちのコメントは非常に興味深かった。

  • トシヤマグチ

    高校時代の回想エッセイ。ただし舞台は超進学校、東京教育大付属駒場高校なので、「こいつら本当に高校生かよ」と思ってしまうほど、読書家でインテリで、音楽や映画など多趣味。四方田は過去の自分を美化しすぎるきらいがあるが、それは本書にも顕著。当時の同級生、先輩曰く、中身はほぼでたらめだとか。面白いから別にいいけど。

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