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その犬の名を誰も知らない

嘉悦洋

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784796877923
ISBN 10 : 4796877924
Format
Books
Release Date
February/2020
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

一九六八年二月、南極・昭和基地近くで、一頭のカラフト犬の遺体が発見された。それは、あの奇跡の生還を果たしたタロ、ジロとともに昭和基地で生き延びていた、知られざる“第三の犬”だった。第一次南極越冬隊に「犬係」として参加し、帰国一年後の第三次越冬隊でタロジロとの再会を果たした唯一の隊員、北村泰一氏は、遺体発見から十四年も経ってから初めてその事実を知らされる。なぜ“第三の犬”は誰にも知られることなく歴史に埋もれてしまったのか?はたして犬の正体は?封印された“第三の犬”の正体が判明したとき、タロジロ奇跡の生還をめぐる最大の謎が解き明かされる―。

目次 : 序章 再始動―二〇一八年/ 第1章 南極へ―一九五五年九月〜一九五七年二月/ 第2章 越冬―一九五七年二月〜一二月/ 第3章 絶望―一九五七年一二月〜一九五九年三月/ 第4章 検証―二〇一九年/ 第5章 解明―二〇一九年

【著者紹介】
嘉悦洋 : 1975年、早稲田大学政治経済学部経済学科卒。同年、西日本新聞社編集局に記者として入社。本社社会部にて科学・医療分野を担当した後、東京支社の政治担当として首相官邸キャップ、政治デスク、続いて文化担当デスクを務める。2001年に西日本新聞社IT戦略責任者。2005年に新聞社傘下のIT専門会社「メディアプラネット」(現・西日本新聞メディアラボ)の代表取締役社長に就任。西日本新聞旅行代表取締役社長を経て、現在は執筆、講演の日々

北村泰一 : 1931年、京都市生まれ。1954年、京都大学理学部地球物理学科を卒業し、1957年の日本南極観測隊第一次越冬隊、1959年の第三次越冬隊に参加。以降、同志社大学工学部講師、ブリティッシュコロンビア大学客員助教授、九州大学理学部教授等を務め、アラスカ、カナダ北極圏、中国などへも学術調査に赴く。1995年より九州大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • trazom

    第一次南極越冬隊が置き去りにした樺太犬は「タロ・ジロの奇跡」で有名になったが、未熟な二頭に生き抜く力を与えていた第三の犬が直前まで生きていたという事実が明かされる。でも、この作品は、第三の犬が誰かを特定する推理ドラマというより、越冬隊が連れていった17頭の一頭一頭に対する、犬係だった北村泰一先生からの感謝と愛情の物語である。タロとジロとの奇跡的な再会の後、忙しい研究の合間を縫って、残りの犬たちの遺体を探す北村先生の姿に胸が締め付けられる。そうして見つけた七頭を、そろって水葬に付す場面には涙が止まらない。

  • itica

    初めて南極観測越冬が実施されたのは今から60年以上も前だ。1年後、第2次隊は厳しい気候環境のため越冬を断念し、その際、犬たちは南極に取り残されてしまったのである。さらに1年後、驚くことに第3次隊を2匹の犬が出迎えた。それが有名な「南極物語」のタロとジロである。しかし、その感動の話には知られざる物語があった。犬係として犬の世話をしていた北村さんは、膨大な資料と当時の記憶をもとにある結論に達したのである。手探りの状態からの犬選び、訓練、極寒の南極でのアクシデントと犬たちの活躍は感動と無念に泣いた。

  • ぶんこ

    この本は犬を愛する人には辛いかもしれませんが、それよりも犬へのリスペクトで胸が熱くなります。タロとジロの生存は喜ばしい奇跡でしたが、それには優れたリーダー犬が護ってくれたからと知れたことが何よりも嬉しい。また昭和基地には犬たちが食べようと思えば食べられた犬の餌があったということも始めて知りました。その餌を食べなくても、もっと美味しい餌があって、それをリキが知っていたことも嬉しい。北村さんの犬への熱い思いが真相に導いたのも嬉しい。これらの喜びが、辛い内容を救ってくれました。取り扱った著者にも感謝です。

  • nyaoko

    日曜劇場「南極大陸」の原作本という事で、ドラマを見ながら読んでました。子供の時に見た映画や関連本はタロジロが主役で、その他の犬達は名前と性格くらいしか紹介されず。その程度の記憶しか無かった為、今作では一頭一頭の詳細な記録と記憶が記されており、冒頭数ページで泣きながら読んでました。嘉悦氏のインタビューに、老齢となった北村氏が記憶の底を呼び戻して語るリキの最期にもまた涙…。人の傲慢と欲望に翻弄された犬達ですが、人の優しさと樺太犬としての誇りを褒められ、喜びに満ちた日もあったと思い、また涙して本を閉じました

  • papako

    新聞の紹介だったか?とにかく気になって。あまりに有名なタロとジロのお話。子供の頃に映画も観ました。でも、それ以前にも置き去りにされた犬たちがいたとか、家庭犬を借りて訓練して連れて行っていたとか、何も知らなかった。もう絶対泣くってわかっていて、電車で読んで失敗した。タロとジロともう一匹生きていた。そして犬のために命を落としていた隊員がいた。何より家族として可愛がっていた樺太犬を連れて行かせて、置いてこられた飼い主たち。樺太犬たちの南極生活。いろんな南極隊の知らなかったことを知れてよかった。

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