呉国光

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権力の劇場 中国共産党大会の制度と運用

呉国光

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Product Details

Genre
：
Society&Politics
ISBN/Catalogue Number
：
ISBN 13 : 9784120055805
ISBN 10 : 4120055809
Format
：
Books
Publisher
：
Chuokoron Shinsha
Release Date
：
October/2022
Release Country
：
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:
呉国光, 加茂具樹 ,  

Content Description

中国共産党１００年の歴史のなかで、毛沢東から習近平にいたる権力者たちが築きあげた、形だけの「最高指導機関」の謎を解き明かす。一党支配の「正統性」はどう作られ、守られてきたか。世界で初めて中国共産党大会を「制度」として分析。第２０回党大会を解説した日本語版のための補章を収録。

目次 : 第１章　権力の劇場としての党大会/ 第２章　操作される制度と儀式化される正統性―権威主義政治の正統化に関する理論/ 第３章　「団結のための大会、勝利のための大会」―党大会運営の政治手法/ 第４章　政治的原則と権力の実践の間で―党の綱領の制定と改定/ 第５章　規範と運用―政治のなかの党規約/ 第６章　独裁の道具としての選挙―形式主義的投票の巧緻さと煩わしさ/ 第７章　権威主義体制の偽りの正統性と民主主義体制への移行という幻想/ 中国語版補記　第十九回党大会における新たな制度の分析/ 日本語版補記　制度の意味と権力の効果―第二十回党大会を分析する/ 解説　権力が正統性を創る中国政治

【著者紹介】
呉国光 : スタンフォード大学中国経済・制度研究センター上級研究員。１９５７年中国・山東省生まれ。北京大学卒業。８６年、中国共産党機関紙『人民日報』評論部から、趙紫陽総書記の下で、中央政治体制改革検討チームに参画、翌年の第十三回党大会の報告作成作業に携わる。８９年の天安門事件直前に渡米し、ハーヴァード、コロンビア、プリンストン各大学に留学し修士、博士号を取得。香港中文大学政治・行政学部准教授を経て、２００４年からカナダのヴィクトリア大学政治学部、歴史学部教授を務める。２０２２年９月より現職

加茂具樹 : 慶應義塾大学総合政策学部教授。１９７２年生まれ。慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科博士課程修了（２００３年）。博士（政策・メディア）。２００１〜０３年、在香港日本国総領事館専門調査員。２０１６〜１８年、在香港日本国総領事館領事を務める（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）

（「BOOK」データベースより）

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  • BLACK無糖好き

    読了日：2023/12/09

    中国の権威主義体制における指導者は、エリート集団内の競争を制することで正統性を確保する反面、権力闘争の敗者や一般民衆からの支持を常に気に掛ける「正統性の赤字」を抱えている。本書は、指導者がこれを克服するための手段として共産党の党大会を位置づけ、党大会の制度を操作して正統性を獲得しようとしてきた歴史を詳細に描いている。著者自身も大会の報告文書起草に携わった経験もあり、よりリアルな内実が窺える。大会開催の一年以上前から十分な根回し、工作を経てショーの開演を待つ。そして厳かに舞台の幕が開く。

  • K.C.

    読了日：2023/07/27

    町内会から株主総会、議会まで、最高意思決定機関はある種「セレモニー」であり「正当性を持たせる」ものだと思っているが、それを如実に示した大著。意思決定は、その機関の開かれるかなり前から始まっていて、そのタイミング、非公開の人選のプロセスを回せる者が勝者であることがよくわかる。折しも、中国の外相に相当する人が罷免された直後でもあった。

  • TAMON BOLIVAR

    読了日：2024/09/21

    中国共産党指導部が、中国共産党大会という民主主義的な型を持った制度を利用してどのようにして権力を正統化しているかについて、分析した本。重要なことは、いわゆる民主主義国家であることの必要条件である議会を通して国民による承認を受ける民主主義国家の制度とは異なり、中国共産党大会がむしろ権力側を白紙委任するような制度なっており、とても民主主義的な国家になる余地がないということである。

  • papahaba

    読了日：2023/12/19

    中国共産党全国代表者会議をテーマに中国共産党政治の最大の課題（正当性）を、いかに制度操作で造り上げるかをトップの強さを歴史背景も変数に、分析している。中国政治の内幕がリアルに分かると共に、「民主化」は不可能と断じている。

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