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ネコ・ロマンチスム 中公文庫

吉行淳之介

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784122072039
ISBN 10 : 4122072034
Format
Books
Publisher
Release Date
April/2022
Japan

Content Description

「ゴロッと仰向けに寝転んで、猫を顔の上へあげて来る。二本の前足を掴んで来て、柔らかいその踵を、一つづつ私の目蓋にあてがう」(「愛撫」)。豪華な執筆陣による猫にまつわる小説集に、文庫版では内田百〓「ネコロマンチズム」を増補。気まぐれで不可思議で魅力的な生き物が、夢と現実のあわいへ導く全一三篇

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • ベル@bell-zou

    編者の吉行淳之介に興味はないけれど渋い猫につられて衝動買い。(カバー画:藤田嗣治) ◎「愛撫(梶井基次郎)」猫の耳を噛む。前足の蹠(あしのうら)をまぶたに置く。衝動を抑えられない基次郎。 ✕「恋人同士(倉橋由美子)」なんだかすごく気持ち悪い。不愉快。 ✕「港のスフィンクス(金井美恵子)」まったくピンとこない。 ◎「ネコ(星新一)」ネコの奴隷。それで宇宙平和が保たれている。 ◯「猫の事務所(宮沢賢治)」半分の同感と残り半分の反感はなんだろう。何度読んでもモヤモヤ。↓

  • 陽ちゃん

    吉行淳之介によるネコアンソロジー。しかも表紙絵が藤田嗣治の猫!梶井基次郎に始まりラストの内田百閧ワで錚々たるメンバーの妖しげな猫作品が並んでいて読み応えがありました。苦手な内容もありましたけど。

  • SAT(M)

    ネコが出てくる短編をまとめたアンソロジー。梶井基次郎『愛撫』:猫を可愛がる様を描いたエッセイ風の文章。その中で仄かに匂わされる人間から残酷さが良い緊張感になってます。金井美恵子『海のスフィンクス』:「ぼくのなつやすみ」のような舞台設定でありながら、無垢でプラトニックな少年を突き落とすようなラスト。この残酷さは女性作家にしか書けないんだろうな…。吉田知子『猫』:無感情に独り日々を過す老婆の姿が妖怪めいているのですが、その老婆がとっくの昔に殺してしまったはずの感情を猫に向ける様が哀しくもあり恐ろしくもあり。

  • にゃー

    猫にまつわる不思議な短編を編んだアンソロジー。グロテスクだったりエロティックだったり、文豪たちのねじれた猫愛が垣間見えて、近頃のいわゆる「猫好き」とは一味違う。それをロマンチスムとくくっているのも面白い。

  • 読書三餘

    猫の愛らしさ、野蛮、気まぐれ、奇怪、狡猾、美しさ、等々をモチーフにした、そんなアンソロジー。どれをとっても良さあり。なかでも三篇、吉田知子『猫』、小松左京『猫の首』、芥川龍之介『お富の貞操』を絶賛したい。〈それは本当は鼠ではないかも知れない〉。眼疾の婆さんの代わりに、俊敏なようでいて、優雅に歩むスローモーでもあるような姿が、恐ろしく我々にはありありと見える『猫』。世界観が真っ黒な夜の海を背景にひらけていく『猫の首』は、冒頭の衝撃に負けず劣らず。『お富の貞操』の‟人質”の消えた〈切ない〉想像力とその後よ。

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