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昭和天皇の終戦史

吉田裕

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784004302575
ISBN 10 : 4004302579
Format
Books
Publisher
Release Date
December/1992
Japan

Content Description

戦争責任ははたして軍部だけにあったのか?天皇と側近たちの「国体護持」のシナリオとは何であったか?近年、社会的反響を呼んだ「昭和天皇独白録」を徹底的に検証し、また東京裁判・国際検察局の尋問調書など膨大な史料を調査・検討した著者は、水面下で錯綜しつつ展開された、終戦工作の全容を初めて浮き彫りにする。

目次 : 序 「天皇独白録」とは何か/ 1 太平洋戦争時の宮中グループ/ 2 近衛の戦後構想/ 3 宮中の対GHQ工作/ 4 「天皇独白録」の成立事情/ 5 天皇は何を語ったか/ 6 東京裁判尋問調書を読む/ 7 行動原理としての「国体護持」/ 結 再び戦争責任を考える

【著者紹介】
吉田裕 : 1954年埼玉県に生まれる。1977年東京教育大学文学部卒業。専攻は日本近現代史。現在、一橋大学社会学部助教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • kawa

    1990年に発見された「天皇独白録」を題材に、昭和天皇の戦争責任をめぐる戦中戦後の動きを分析。録自体は東京裁判に向けて天皇の責任回避のために準備されたため、様々なバイアスが掛かっているとされているようで、その責任を陸軍に押しつける策動が生々しく興味深く読める。国家元首であった天皇の責任のタブー視が、その後のわが国での戦争責任論の曖昧さにつながったと言う筆者の見立てになるほどと思う。天皇の皇族、軍人、政治家に対する辛辣な評価も読みどころだ。(1992年版)

  • 樋口佳之

    つまり、統治の根拠を「血の正統性」に求めることができない以上、皇位の継承を象徴する「三種の神器」の保持に固執せざるをえないという関係が成立しているのだ/この感覚はその後の方々に引き継がれているのかいないのか。

  • しげ

    本書が世に出た頃、バブル崩壊や湾岸戦争が有り世界から国際貢献を求められ出した時代、是非は兎も角としてもそれまでタブーとされていた様々な事が論じられる様になった頃と記憶しています。「天皇独白録」がメディアを騒がせたのも記憶には有りましたがTVの報道特集で断片を見た程度でした。大戦前夜を知る事と現状のロシア侵攻を対比する意味でも読んでおきたいと思いました。

  • Michael S.

    アジア・太平洋戦争の敗北に際し,大日本帝国の支配者たちは,敗戦責任をできるだけ少数者に最大の責任を押し付けて損切りしたいと考え,占領統治するアメリカ側は,きたる冷戦に備えて日本を反共の橋頭堡としてできるだけ円滑に占領統治を完成し自陣営側に組み込むために天皇制を利用しようと考えた.昭和天皇の免責は両者の思惑の一致の結果であった.この本は,東京裁判で昭和天皇が訴追を免れた過程の詳細な記録と,戦後日本の支配層の起源について実証的な記録である.憲法が変わっても人間までは入れ替わっていないのである.超オススメ.

  • Toska

    映画「阿片戦争」のラストで、皇帝が泣きながら先祖に謝罪するシーンがあったが、あれはなかなかよくできていたと思う。いざという時に国民よりも皇祖皇宗の方を向いてしまうのは君主の性みたいなもので、昭和天皇の個性云々ではないのかもしれない。天皇免責工作のためGHQに接待攻勢をかける宮中グループの姿はひたすら情けないが、その頑張りを国体護持以外の方向に発揮することはできなかったのか…

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