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日本人の歴史認識と東京裁判 岩波ブックレット

Yutaka Yoshida

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784002710075
ISBN 10 : 4002710076
Format
Books
Publisher
Release Date
August/2019
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

いまだ声高に叫ばれる「東京裁判史観(=自虐史観)克服論」。しかしたかだか数年の占領で歴史認識が全面的に改造され、その状態が70年以上も続くほど、日本人は主体性のない国民なのだろうか。粗雑で乱暴な決めつけをめぐる不毛な応酬に終止符をうつために、大きな歴史の流れの中に東京裁判を位置づけ、相対化する。

【著者紹介】
吉田裕 : 1954年埼玉県生まれ。東京教育大学文学部卒業、一橋大学大学院社会学研究科博士課程単位取得退学。一橋大学大学院社会学研究科特任教授。東京大空襲・戦災資料センター館長。日本近現代史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • 小鈴

    「東京裁判史観の克服」という言説が巷に溢れるが、裁判の是非の議論を超えて歴史の流れの中に東京裁判を位置づける試みをしているので参考になります。が、一番驚いたのは歴史的な解釈よりも、遺族会の高齢化、戦友会の解散などで靖国神社の財政が10年前の時点でピーク時の半分以下になっており、歴史修正主義の一翼をなす存在なのに、靖国神社自体が大きな岐路に立っているということ。まったく考えたこともなかった。。。本当に戦争は遠くなってしまったのだ。靖国神社が存亡を賭けて活動する理由も分かったような気がする。

  • coolflat

    戦中、米国は、日本軍の士気を低下させ、戦争を早期に終わらせるために、対日心理作戦を実施した。心理作戦では、軍国主義者は批判するが、天皇を犠牲者として描くという方針がとられた。この方針は、米軍が日本軍捕虜を観察する上で、日本軍兵士の天皇に対する忠誠心が非常に高いことから思いついたものだった。そして米国は占領期になると、日本人を従わせる方策として、この対日心理作戦を応用した「指導者責任説(戦争の責任は国民にはない。すべての責任を軍部に押し付け、天皇を免責する)」を用いた。これは東京裁判においても方針となった。

  • よこしま

    太平洋戦争の書籍を2冊ほど読み終えて、東京裁判について知りたいと思い、初心者として購入。東京裁判そのものに奥深く追求するものではなく、裁判自体に限界があること、ウォー・ギルト・プログラムについての言及、旧日本軍関係者の動き、日本人弁護団の役割に触れらてます。ニュルンベルク裁判のあったドイツと違い、『東京裁判』の認識度が低く、戦争そのものが風化されていますね。朝日新聞の社説では80年代まで殆ど取り上げていなかったのが、平和ボケを作ってしまった大きな要因ではないでしょうか。

  • モリータ

    本屋でざっと読み。ひところ話題になったWIGPの性質、先日天皇の参拝が拒否された靖国神社内部の事情、東京裁判史観否定と反米のジレンマの問題、しばらく関心が失われていた東京裁判が1982年の教科書検定問題から争点になったこと(1983年に映画公開というのは時宜を得たものだネ)など、一過性のブーム(まだ『日本国紀』が出てから1年も経ってないヨ)か8月15日の風物詩、あるいは中・韓・左翼批判の単なるツマミになりがちなテーマを掘り下げるポイントが挙げられている。

  • しんすけ

    日本人が判っているようで判っていないもの一つに東京裁判がある。 本来は最初に被告席に立つべき昭和天皇が一度も立たず、東条英機より先に死刑になるべき岸信介が死刑にならなかった。 この不徹底さが現在の日本の不鮮明さの根幹をなし、叩き潰しても可笑しくない自民党が未だに生き延びている。もっともカルト集団が裏で支えていることも考慮に入れれば日本の不可思議を論理で追及すること自体が過ちでしかない。 しかしカルトの最中にあっては自己分析も困難なのだろう。

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