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中庭のオレンジ

吉田篤弘

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784120056109
ISBN 10 : 4120056104
Format
Books
Publisher
Release Date
December/2022
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

ようこそ、物語の生まれる夜の庭へ―。ひととき日常をはなれ、心にあかりを灯すショート・ストーリー21話。

【著者紹介】
吉田篤弘 : 1962年東京生まれ。小説を執筆するかたわら、「クラフト・エヴィング商會」名義による著作と装幀の仕事を手がけている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • ちょろこ

    オレンジ色の一冊。吉田さんの紡ぐ物語は夜が似合う。つくづく思う。昼間とさよならした夜の静寂に先ず耳を傾け、何も考えずにどこか遠くてどこか近い世界のおとぎ話をただ一遍ずつ味わう、それが極上のひととき。部屋の灯りが徐々に絞られていき、やがて常夜灯になる瞬間、眠りの入り口でチケットがきられる、そんな感覚が心地よい。それぞれの物語の"この後"をあれこれ想像しながら夢の世界へ。オレンジ色は昼はパワーを、夜は癒しをくれる気がする自分にとっては幸せ色。吉田さんがその色を物語に溶け込ませ言葉で癒してくれた作品。

  • シナモン

    「月とコーヒー」がとても良かったので手にとってみました。こちらもとても良かった。どことなく幻想的で不思議な余韻の残る物語。静かで慎ましやかな世界に心落ち着きます。絶妙な本の厚みとサイズ感も素敵。好きなのは「常夜灯が好きな天使の話」。吉田篤弘さん、他のも読んでみたい。

  • hiace9000

    久しぶりに『詩とメルヘン』の作品群たちと再会した気持ち。中・高校生のころ、毎月いそいそと書店で購入し、こっそり扉を開くと、忽ちあふれ出る感動的に美しいイラスト。きゅんと切なくも不思議と甘やかで抒情的な言の葉の数々。懐かしい痛みや苦みと残り香を感じるような余韻…。表装に惹かれ、表題作が出迎え静かに囁き語られる21話。帯で紹介の7話+オレンジ話の3編は、まさに珠玉の味わい。きっと何度でも繰り返して読み返し、作品世界に一人浸りたくなるはず。コロンとした人懐っこい装丁、これもきっと意図した演出かもしれないな…と。

  • けんとまん1007

    このオレンジは、どんな味がするのだろう?ほんのりとする甘さと、じんわりと沁み渡る滋味、そんな感じがする。オレンジに限らず、農作物は、手掛けた人の生き方・考え方が現れると思う。食べる人のことを想い、大地のことを想い、1日1日を想うこと。そんなことの詰まった1冊。独特な静かで穏やかな時間が流れている。

  • nico🐬波待ち中

    物語には終わりはない…吉田さんの紡ぐ物語はいつだってそう。そっと始まり、さぁここからどうなるのか、というところでプツンと切れる。物語の余韻を引きずりながら、また別の物語へそっと誘われ、次から次へ物語の連鎖が続いていく。物語に出てくる素敵な造語とイラストに、今回も癒やしをもらえた。特に表紙のオレンジの木は、今にも爽やかな香りがこちらまで漂ってくるようで、真っ暗闇をほのかに照らす灯火のようで、心が穏やかになった。素敵な夢の世界に誘ってくれるショートストーリー集。右手と左手の握手の謎にほっこり。

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