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労働者の味方をやめた世界の左派政党 Php新書

吉松崇

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784569843322
ISBN 10 : 4569843328
Format
Books
Publisher
PHP
Release Date
July/2019
Japan

Content Description

フランスでの燃料税増税への反対デモ「黄色いベスト運動」のように、いま世界中で政治への不満が高まっている。その背景として、世界の政党の大きな変容が挙げられる。かつて左派といえば、労働者の権利を守る集団だった。だが現在の左派政党は労働者の味方であることをやめ、エリートのための政党に変容している。折しも日本でも現在、消費税増税と移民受け入れという労働者の賃金と消費を下げる政策が進行中だ。この絶望を回避する道はあるのか?『21世紀の資本』の著者トマ・ピケティの政治分析をヒントに、21世紀の労働者を救う道を探る。

目次 : 第1章 ピケティの政治分析から見た政党の変質/ 第2章 「弱者」のための政党が消えた日本/ 第3章 移民の政治経済学/ 第4章 マクロン大統領とフランスの危機/ 第5章 ブレグジットとイギリスの行方/ 第6章 アメリカ二大政党の将来を読む/ 第7章 EU難民問題―日本への教訓

【著者紹介】
吉松崇 : 経済金融アナリスト。1951年生まれ。東京大学教養学部卒業。シカゴ大学経営大学院修了。日本債券信用銀行(現あおぞら銀行)、リーマン・ブラザーズ等で企業金融と資本市場業務に従事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • HANA

    題名から総括的な本かと思って読み始めたのだが、実際は欧米や日本の経済を中心に語った物であった。それでも前半部ピケティの論に従いながら、現在の右派左派のスタンスが従来の資本家対労働者的なものから商人エリート対知的エリートに変化しており、その空隙に陥った労働者階級に目を付けたのがポピュリズム各党と教えられたのは面白い。これで何故最近のリベラルが環境にやたら言及するのかと、何故凋落したのかがわかるような気がした。思想に投票するの一部の人だけだしね。後半の経済政策については著者のスタンスに気を付けて読む必要あり。

  • ネコ虎

    題名には非常に興味があるので期待したが、欧米各国の政党の経済政策評価であった。それでも各国左派政党が、それぞれの事情はあるものの低所得者層又は労働者階層から離れていった状況がよく描かれていた。経済政策よりアイデンティティポリティクスに関心が移ったため、左翼政党は労働者の党から知的エリートの党への変質が世界的に起こった。グローバリズムと新自由主義への対応が左翼の中で捻じれてしまっていることが移民や難民、財政姿勢でわかるが、それがスッキリしないことが左翼低迷の原因だ。それにしても日本の左翼政党のお粗末なこと。

  • きゃれら

    題名は政治の話のように見えるが、実際は経済政策がテーマ。「経済成長」を物差しに、イギリス、フランス、アメリカ、ドイツ、イタリア、そして我が国の政治情勢と経済政策について説いている。経済の分からない政治家が采配を振るうと国民が不幸になるというのが基調で、ギリシャの財政破綻を見たキャメロン首相や菅直人首相が緊縮財政に舵を切ってしまったのとかが典型のようだ。さて、新首相の打ち出す政策はちょっとポピュリズム的でだんだん不安になってきたんだけど、ちゃんと経済わかってらっしゃるのかなあ。野党の方も頓珍漢だよなあ。

  • keint

    ピケティの政治分析を元にアメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、イタリアの政治経済事情を読み解き、左派政党と右派政党の変容を解説している。 ピケティの「バラモン左翼」、「商人右翼」という区分自体は知っていたが、それを実際に各国に当てはめていくという解説方法はわかりやすかった。

  • にゃんにゃんこ

    ソ連の崩壊と共に、労働者の夢であった共産主義は終わった。労働者は階級闘争で団結が出来なくなり力を失った。且つて味方だった政党はホワイトカラーに鞍替えし、グローバリゼーション、雇用の解体、低賃金化を押し進め、労働者を苦しませている。労働者の搾取構造は酷くなる一方である。

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