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文字とことば シリーズ古代史をひらく

吉村武彦

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784000284998
ISBN 10 : 4000284991
Format
Books
Publisher
Release Date
November/2020
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

漢字はいつどのように日本列島に伝わり、社会に広がったのか、ひらがなはどのように誕生したのか。木簡など出土文字資料や金石文の研究が日本のみならず韓国や中国でも盛んになってきたことにより、文字とことばの関係をめぐる研究は新たな展開をみせつつある。歴史学・日本語学など幅広い視点からわかりやすく解き明かす、文字文化研究の最前線。

目次 : “文字とことば”への招待(川尻秋生)/ 文字の定着と古代の社会(鐘江宏之)/ 新たな文字文化の始まり(川尻秋生)/ 日本のことばと漢字との出会い(犬飼隆)/ 世界の文字・リテラシーの歴史と古代日本(デイヴィッド・ルーリー)/ 座談会 いま、解き明かされる“文字とことば”の世界(川尻秋生、鐘江宏之、犬飼隆、デイヴィッド・ルーリー、吉村武彦)

【著者紹介】
吉村武彦 : 1945年生。明治大学名誉教授。専門は日本古代史

吉川真司 : 1960年生。京都大学教授。専門は日本古代史

川尻秋生 : 1961年生。早稲田大学教授。専門は日本古代史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • gorgeanalogue

    半島のものを含む出土史料によって、古代日本語史が更新された現在の学的状況を俯瞰できる意欲的な一冊。中国簡牘出土で思想史が書き換えられたというのと似ている。仮名墨書土器、歌が書かれた木簡の出現で研究が大きく変わったこと、まじない行為としての墨書(鐘江宏之)、藤原氏と和歌(川尻秋生)、続万葉集が古今集に再編纂される際に思い切って仮名で書かれた、という仮説(犬養隆)、文字使用の拡大・転換期は7世紀中ごろであること、古代文字史はリテラシーの複数性を含めて考えるべきという指摘(デイヴッド・ルーリー)など、面白い。

  • 俊介

    万葉集や記紀など文献資料、あるいは木簡などの考古学史料を紐解き、古代日本がいかにして、漢字という「文字文化」を受容していったかを探る。文字を持たなかった当時の日本人にとって、文字の獲得は国家づくりを進める上でも必要不可欠なことだっただろう。しかし、それまで話していた和語を捨てるわけにもいかない。そこで万葉仮名、訓読みなどが開発され、なんとか両立させた。その過程にはいろんな試行錯誤や努力があったのが分かる。当時の人が漢字練習帳として使ってたという発掘された木簡を見てると、親近感と同時に崇敬の念も湧いてくる。

  • さとうしん

    漢字使用のはじまり、識字層の範囲、訓読の問題、口頭と文字との関係、仮名の位置づけ、和歌との関係、出土文字資料による成果と従来の研究との摺り合わせ等々、内容が思ったより多岐にわたっている。口頭から文字へという従来想定されていた変化は、実際には口頭から口頭プラス文字へという変化だったのではないかという指摘や、日本への漢字伝来の際の中継地点である朝鮮半島の重要性、記紀において万葉仮名の甲類・乙類を使い分けていたのが実は特別な措置だったという指摘が面白い。

  • お茶

    感想書いたメモが消えたのでおおざっぱな感じで。古代史を「もの」の立場からひも解くというようなシリーズらしく、漢字・仮名も含めた日本の文字の受容と定着を木簡や(特に仮名)墨書土器の近年莫大に増加した出土資料をもとに考える。7世紀の木簡に音仮名が多く使われており、万葉集の仮名使用状況と様相を異にすること。仮名の確実な使用が9世紀半ばにさかのぼること(藤原良相邸跡の発見)。上代特殊仮名遣いの使用も木簡ではずれがあること。犬飼氏の前著のまさに発展的な話題で、問題意識にぴったりはまった。

  • れいな

    こういった分野を研究してるわけでもないし、そもそも歴史すら真面目に勉強して来なかった人間なので難しかったですが、へー!となるところもあっておもしろく読めました。こういったことを日々研究してる人たちがいるんだなあ、すごいなあ

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