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乙女のための 源氏物語 上

吉屋信子

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784336075079
ISBN 10 : 4336075077
Format
Books
Publisher
Release Date
December/2023
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

「いやあね、私そんな光源氏大嫌い!」

老婦人が孫娘らに語り聞かせる、源氏物語講義の夕べ。
少女小説の第一人者・吉屋信子のまなざしが、光源氏と女性たちの華やかなりし日々を新鮮に照らし出す。『源氏物語』全五十四帖を誰でも愉しみながら理解できる、柔らかで明快な入門書としての現代語訳。

田辺聖子の解説再録に加え、新たに角田光代による書き下ろし解説を付した新装版。

【目次】
序章
桐壺
帚木
空蝉
夕顔
若紫
末摘花
紅葉賀
花宴

賢木
花散里
須磨
明石
澪標
蓬生
関屋
絵合

解説 角田光代

Customer Reviews

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • えつ

    吉屋信子さん、初めましてでした。読み始めて驚いたのが時代背景。古い…古いぞ?!と思ったら、時代背景は戦時中だった。納得。この上巻では源氏物語の『桐壺』から『絵合』までを扱っていた。読み応えはある。 戦時中のこの時代に、鎌倉に疎開した高倉家の3姉妹と祖母の楓。楓が孫娘らに語り聞かせることになった源氏物語。乙女たちが源氏物語の講義を受けてどう思うのか、時代によって変わるのかが見どころかなー。高倉家の3姉妹の今後も気になるので、下巻も読むぞー。

  • paluko

    巻末、角田光代さんの解説より「興味深いのは、この時代の男性優位を嘆き、光源氏の非道をなじる声の多さである。これは発表された一九五四年当時でも、かなり進歩的な読み方だったのではないか」(420頁)。強制収容所でプルーストを読む、という本もあったと思うが、本書も終戦後の混乱期、大連やジャワに留まって帰国の目処も立っていない家族がいる中で向学心に燃えた大貝夫人の懇請を容れた祖母の楓刀自が夫人と孫娘たち相手に源氏物語を帖ごとに平易に説き聞かせるという設定で、精神の餓えを満たしてくれる古典の力を実感できる。

  • めめ

    書店へ行くと思いがけず吉屋信子さんの本が新刊コーナーにあり狂喜する。大正時代に乙女のバイブルと呼ばれる小説を書いた人気作家。終戦直後に、祖母が孫達に話して聞かせる、という趣向で綴られた源氏物語で分かりやすい。源氏の好色さにげんなりしても、楓刀自(かえでとじ、祖母のこと)とその孫娘たちの話が気になって読み進める。人気小説家らしい上手なまとめ方の源氏物語は、典雅で優美ででも生き生きとした世界。大好きな六条御息所の描写が少ないのが残念。復刊されてとても嬉しい一冊です。

  • ともち

    古典で断片的に学んだ源氏物語が、時系列と共にやっと理解が出来ました。私も楓刀自の講義を受けている1人になった気分。一生、源氏物語は読む事がないだろうと敬遠してましたが、現代語訳で楽しむ事が出来嬉しいです。

  • 卍ザワ

    難解な古典と、大衆文学的な演出のバランスが、絶妙だ。美男・美女のセレブレティな恋愛模様で、千年も昔の、平安時代に、トレンディドラマやメロドラマとして、確立していたことに、ビックリした。当時の社会情勢の影響もあるが、ヒロインが、日替わり弁当のように、毎回、代わってるところに、もののあわれ、といわれてもな、と思った。

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