Product Details
ISBN 10 : 4065020476
Content Description
製造工程の99%の期間を貯蔵が占めるウイスキーでは、熟成までに無数の成分が生成し、化学反応が進行する。樽の中は、まさに人智のおよばない小宇宙なのだ。しかし、近年のウイスキー人気の再燃によって、熟成プロセスの不思議さに注目が集まり、新たな知見や意外な発見が加えられてきている。知ればさらに旨くなる、熟成香味の驚くべきなりたち。いま世界で賞賛されるジャパニーズウイスキー。その「まろやかさ」の源泉も、ここにある。
目次 : 第1部 ウイスキーのプロフィール(それは偶然から始まった―錬金術と密造が拓いた歴史/ 世界のウイスキー群像―歴史が育んだ「5つの個性」/ ウイスキーができるまで―若武者が大人の美徳をそなえるまで)/ 第2部 ウイスキーの少年時代(麦芽の科学―栄養と機能を横取りする人間の知恵/ 仕込みの科学―次の工程への繊細な下準備/ 発酵の科学―微生物たちの饗宴/ 蒸留の科学―躍り出る酒精たち/ 樽の科学―品質を左右する神秘の器/ 貯蔵の科学―ウイスキーは環境と会話する)/ 第3部 熟成の科学(「香り」の構造―ニューポット由来成分がつくる熟成香/ 樽は溶けている―樽由来成分とエタノール濃度の驚異/ 「味」に関する考察―「甘さ」「辛さ」を分けるもの/ 「多様さ」の謎を追う―水とエタノールの愛憎劇/ 「まろやか」になる理由―再び現れる意外な「役者」/ ウイスキーは考える―忘れたくない3つのキーワード)/ ウイスキーについてのよくある質問
【著者紹介】
古賀邦正 : 1944年生まれ。1969年東京大学理学部卒業、サントリー(株)入社。中央研究所にてウイスキーの貯蔵・熟成の研究に十年余り携わる。その後、食品の機能性などの研究・開発に従事。1999年より東海大学開発工学部教授、2012年より放送大学客員教授を経て、一般財団法人自然環境研究センター客員上級研究員(非常勤)。農学博士。「「総体的調和」という見方・考え方」で2007年度文理シナジー学会学術賞。「総体的」に物事を見ようとするスタンスは若いときにウイスキーの熟成研究に取り組んだおかげと思っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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鉄之助
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