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ISBN 10 : 4062586762
Content Description
言葉が表情を失うことがある。たとえば、「今」という字をじっと見つめ続けていると、文字がたんなる線の寄せ集めに見えてくる。「ゲシュタルト崩壊」といわれる現象だ。本書は、中島敦とホーフマンスタールの二編の小説からはじまる。いずれも「ゲシュタルト崩壊」を扱った作品だ。そのうえで、ウィトゲンシュタインの言語論を検証し、カール・クラウスの言語論を考える。「生きた言葉」「魂ある言葉」を考える清新な哲学―。
目次 : 第1章 ヴェールとしての言葉―言語不信の諸相(中島敦「文字禍」とその周辺/ ホーフマンスタール「チャンドス卿の手紙」とその周辺/ まとめと展望)/ 第2章 魂あるものとしての言葉―ウィトゲンシュタインの言語論を中心に(使用・体験・理解/ 言葉の立体的理解/ 「アスペクト盲」の人は何を失うのか/ 「言葉は生活の流れなかではじめて意味をもつ」)/ 第3章 かたち成すものとしての言葉―カール・クラウスの言語論が示すもの(クラウスによる言語「批判」/ 言葉を選び取る責任)
【著者紹介】
古田徹也 : 1979年生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。博士(文学)。新潟大学准教授を経て、専修大学准教授。専攻は、哲学・倫理学。「言語」「心」「行為」を手がかりに研究を進める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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