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昔ばなしの謎あの世とこの世の神話学(仮)角川ソフィア文庫

古川のり子

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784044000806
ISBN 10 : 4044000808
Format
Books
Publisher
Release Date
September/2016
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

桃太郎はなぜ桃から生まれ、犬と猿と雉を味方につけたのか。浦島太郎が玉手箱を開けて死ぬ定めにあるのはなぜか。人間を喰らおうとする山姥の正体とは。誰もが知りながら、荒唐無稽で謎めいた昔ばなしの世界。しかし多様な伝承の森に深く分け入り、古代神話や民間信仰にその足跡をたどるとき、死と再生、性と笑い、異界とこの世をめぐる共通の世界観が浮かび上がる。現代人が忘れてしまった豊かな意味を取り戻すための神話学。

目次 : 桃太郎―桃太郎はなぜ犬と猿と雉を連れていくのか/ かちかち山―トリックスター、稲羽の素兎の末裔たち/ 花咲爺さん―お爺さんはなぜ犬の灰をまくのか/ 浦島太郎―分断された乙姫の玉手箱/ 鬼の子小綱―笑いと性の力が春を呼ぶ/ 三枚の護符―便所はあの世の出入り口/ 蛇婿入り―苧環はなぜ蛇を退治するのか/ 蛇女房―無欲と貪欲の報酬/ 産神問答―魂を掃き出す箒の力/ ミソサザイは鳥の王―仁徳はいかにして聖帝になったか/ ホトトギスと兄弟―夜鳴く鳥の悲しい前世/ 鉢かづき姫―顔を覆い隠す花嫁/ 一寸法師―脱皮する少年たち

【著者紹介】
古川のり子 : 東洋英和女学院大学国際社会学部教授。学習院大学大学院人文科学研究科博士後期課程修了。日本の神話、昔ばなし、民間信仰の研究を専門とし、その比較構造論を展開(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • 「70時間全文試し読みフェア」にて。桃太郎、カチカチ山、鶴女房など、誰もが知っている日本の昔話の根底にあるもの、その意味。大学の授業を思い出して、読みながらわくわくしてしまった。あの世とこの世とを繋ぐもの。昔の日本人の心の中に当たり前に存在していたものであり、今の私たちが忘れかけているもの。そんなものがたくさん詰まっていた。同じ話でも地域によって展開が変わっているところも興味深いし、今も残る行事や言い伝えに繋がりが見えるのも面白い。知っていることも中にはあったけれど、民俗学が好きな人はきっと楽しめる本。

  • あんこ

    この手の話は大好きなのでとても興味深く読めた。桃太郎の桃は、まあ縁起のよい果物なんだろうな、きび団子は名物なのかしらぐらいに思ってたけど、知ってみると奥が深くて驚いた。神話につながるのはもちろん、縄文時代からの信仰が残ってるとか、すごいよね。しみじみ、繋がってるんだなあとうれしくなった。

  • 風花

    こういうお話、大好きです。特に興味深かったのが、@花咲爺さん、瓜子姫、桃太郎、鼠浄土(おむすびころりん)、浦島太郎が、同じ軸を中心とした連続と変化の物語という話。A浦島太郎と同じ系譜の、アメリカ先住民に伝わる話が複数あること。B鳥を題材にした昔ばなしの豊富さ。でした。どのお話も古事記や古の山岳信仰・民族信仰との関連性をもち、昔ばなしが単なる教訓ではなく、人と神、この世とあの世、生と死をつなぎ、信仰心を伝える役割を担っていたことがわかります。

  • HMax

    昔話に潜む神話の世界、非常に興味深く楽しめたのですが、日本の神話をあまり知らないので、ネットで調べるのに時間がかかってしまいました。大国主命は何度も殺されて、艱難辛苦を乗り越えて、地上の神になられたんですね。戦前の世代は神話を知っていたので、昔話の楽しみ方も今とは違っていたんでしょうね。ギリシア神話のミネルバのフクロウはしっていても、昔話のミソサザイとフクロウの話は知りませんでした。これからは、知性の話をするときにミソサザイを使おうかな。どれだけの人ががミソサザイを知っているかな?

  • びっぐすとん

    図書館本。読メレビュー見て。お馴染みの昔話「桃太郎」「花咲じいさん」などは室町時代に今の形になったが、原型は遥か古事記にまで遡り、文字が伝わる以前の焼畑農業や縄文時代の大地母神信仰にも繋がるらしい。個々のおとぎ話が実は皆関連しており、物語Aを裏返すと物語Bになるみたいな見方は新鮮だった。古代は今より「あの世とこの世」が密接だったゆえに人間の本能的な恐れから、洋の東西を問わず、ギリシア神話などにも似たような話があるんだろうな。読メで知らなければ読むことのなかった本だが興味深かった。

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