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書く、読む、生きる

古井由吉

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784794224798
ISBN 10 : 4794224796
Format
Books
Publisher
Release Date
December/2020
Japan

Content Description

作家稼業、書くことと読むこと、日本文学とドイツ文学、近代語と古典語、翻訳と創作、散文と韻文、口語と文語、「私」と「集合的自我」、夏目漱石『硝子戸の中』『夢十夜』、永井荷風、徳田秋聲『黴』『新世帯』、瀧井孝作『無限抱擁』、馬と近代文学、キケロ、シュティフター、ゴーゴリ、ジョイス、浅野川と犀川、競馬場と競馬客、疫病と戦乱、東京大空襲、東日本大震災、生者と死者、病と世の災い―。深奥な認識を唯一無二の口調、文体で語り、綴る。日本文学の巨星が遺した講演録、単行本未収録エッセイ、芥川賞選評を集成。

目次 : 1(書く、生きる/ 読むこと、書くこと/ 作家渡世三十余年 ほか)/ 2(読書ノート/ 読書日記/ 無彩の町に紺・黒・柿色 ほか)/ 3(芥川龍之介賞選評)

【著者紹介】
古井由吉 : 1937年東京生まれ。68年処女作「木曜日に」発表。71年「杳子」で芥川賞、80年『栖』で日本文学大賞、83年『槿』で谷崎潤一郎賞、87年「中山坂」で川端康成文学賞、90年『仮往生伝試文』で読売文学賞、97年『白髪の唄』で毎日芸術賞を受賞。著書多数。2020年2月永眠(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • KAZOO

    古井由吉さんのエッセイです。この方の作品は「杳子」くらいしか読んだことがなかったのですが、この読メの感想を読んで興味を持ち手に取りました。講演録や読書に関するエッセイ、芥川賞選評などが収められていてかなり楽しむことができました。またもともとドイツ語の先生で金沢大学や立教大学で教えておられることも知りました。とくに芥川賞の選評は比較的最近のものが多くこの方独自の批評が知れて印象に残りました。

  • syaori

    講演録や読書ノート、芥川賞選評などからなる本。語られるのは書くや読むことについて。「生活の上のみならず精神的にも時代と並行していくことからは免れられない」なか、複雑な文章「綜合された内容を担う力を失っているんではないだろうか」といった現在の日本語の問題があるなかで作家は何を書くのか、読むのかなどが綴られます。作者の文章には、作者が「尊重したほうがいい」という人間の内面の複雑な部分、「容易には底が見通せないような暗い部分」の襞に分け入っていかせるようなものがあって、その「境を越える」感覚も楽しみました。

  • yumiha

    著者の芥川賞選評が載っているので、チョイス。真っ先に読んだ。受賞作かどうかには関係なく、気になった候補作だけを丁寧に読み解いてくれるのがうれしい。また、イマドキの作品ならどう読まれただろうと気になった。講演会記録では、『連れ連れに文学を語る』(対談集)に出てきたあの話だなと思う。驚いたのは、浅野川が金沢の街を南東から北西へ流れているという記述。なんですと⁉浅野川が東で犀川が西ですと⁉石川県出身で金沢の街へ何度も行っている私ですら、太平洋側で育った方々のように、東西南北を勘違いしていた。方向音痴ですね…。

  • 原玉幸子

    芥川賞『杳子』に引続き、同作品の著者創作の閃きに繋がるヒントになればと思い、たまたま目にした同氏のエッセイを選びました。各雑誌への寄稿の寄せ集めでは、Tは内容に重複感があり構成がちょっと残念なところもありましたが、Uの金沢の自然に旅情を感じる描写や、大好きな競馬、老齢の自覚等々の言葉の使い回しが、正しく昭和の作家の重厚感と安定感(世の中に怒りはあるのでしょうが、言葉を荒げない)で、落ち着いて頁を繰ることが出来ました。V芥川賞選考メモは、特に言葉と表現が難解、時に複雑で、素直に憧れます。(◎2020年・冬)

  • でんすけ

    雑誌や新聞などの小文、講演、日記そして芥川賞の選評と、幅広く著者のことばを集めたもの。この人の文章は、じっとりと湿度が高い。読むほうも腰を据えて付き合う。語りにしても文章にしても、どの時代、どの場面を切り取ってみてもことばと、考えていることの根っこが変わらない。本読みの深さ、日本語との取っ組む姿勢に嘆息する。競馬を語るときのいきいきとした、淀みなさは印象ぶかい。

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