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ロベルト・ム-ジル

古井由吉

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784000025928
ISBN 10 : 4000025929
Format
Books
Publisher
Release Date
February/2008
Japan

Content Description

現代精神の命運を20世紀初頭に予言し、新しい経験への突破を模索し続けた小説群。その作品による実験の意味を蘇らせるために、渾身の力で対話を試みる。独自の解釈と批評は、作家古井由吉の核心をも語っている。

【著者紹介】
古井由吉 : 1937年生まれ。東京大学大学院独文学専攻修士課程修了後、金沢大学で講師を、立教大学で助教授を勤める。70年、『杳子』で芥川賞受賞。以降、作家活動に専心する。80年、『栖』により日本文学大賞を、83年、『槿』で谷崎潤一郎賞を、87年、「中山坂」で川端康成文学賞を、90年、『仮往生伝試文』によって読売文学賞を、97年、『白髪の唄』で毎日芸術賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • syaori

    古井由吉のムージル論。急速に変化する現代社会において人は「絶えず拡大する現実を全体的に把握することはできない」。また拡大する現実は経験や価値観を細分化し、それに拠って立っていた精神はそんな「現実に内在する虚なるものに苦しみ、全体の崩壊を思う」。「ここにムージルの意義がある」と作者は言う。彼はその虚を指摘し、それを超える「未知の体験」を予見するのだと。同じ「現代作家」たる作者が開陳するムージルは、誠実に絶望的に現代の虚無とそれを通じた「新たな体験」求める試みを繰返していて、彼をもっと追ってみたくなりました。

  • じめる

    ムージルの作品は現実感覚ではなく可能性感覚を重んじる。この可能性感覚というものは現実に対する異なった感覚とも見えるだろう。現代文学を書くものとして、という古井の言葉で始まる講演録は、ムージル的なこの観念の世界を行き、現実感覚においては撞着を起こしてしまっているようにしか見えない文学をある種文学的にアクチュアルなものとして捉えているように思う。古井の視線は読み手のものというより明らかに書き手としての感覚に満ちていて、それは本人も自覚している。誠実な言葉に溢れていた。

  • takao

    ふむ

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