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消された精神障害者

原義和

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784874986677
ISBN 10 : 4874986676
Format
Books
Publisher
Release Date
December/2018
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

隠された沖縄戦後史に切り込む。暗黒の監置小屋が映し出す精神障害者が自宅監禁された歴史の今につながる孤独と絶望の傷痕を伝えるルポルタージュ!

目次 : 藤さん―八重山・離島/ 仁吉さんと達雄さん兄弟―宮古島/ 時夫さん―沖縄島北部/ 秀和さん―石垣島/ 賢雄さん―沖縄県中部/ ジュンさん―竹富島/ 善市さん―竹富島/ 金太郎さん―宮古群島/ 峯栄さん―名護/ 哲雄さん―宮古島/ 富俊さん―沖縄島北部/ 瑞慶山良光さん―大宜味村/ 公営監置所/ 台湾では…/ 西アフリカでは…

【著者紹介】
原義和 : フリーTVディレクター。1969年愛知県名古屋市で生まれる。2005年から沖縄を生活拠点にする。ドキュメンタリー番組の企画、撮影、演出を手がける。主な作品に「戦場のうた〜元“慰安婦”の胸痛む現実と歴史」(2013年琉球放送・2014年日本民間放送連盟賞テレビ報道番組最優秀賞)「インドネシアの戦時性暴力」(2015年7月TBS報道特集・第53回ギャラクシー賞奨励賞)「Born Again〜画家正子・R・サマーズの人生」(2016年琉球放送・第54回ギャラクシー賞優秀賞)「消された精神障害者」(2018年NHKハートネットTV・貧困ジャーナリズム賞2018)など

高橋年男 : 公益社団法人沖縄県精神保健福祉会連合会・事務局長(会長・山田圭吾)。沖縄県精神保健福祉会連合会は、1988年に沖縄県精神障害者家族会連合会として発足。公益的活動を幅広く行うため1994年に社団法人、2013年からは公益社団法人となり現在に至る。沖縄県内の15地域家族会で構成され、全国精神保健福祉会連合会に参加する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • gtn

    「この病を受けたるの不幸のほかに、この邦に生まれたるの不幸」と20世紀初頭呉秀三博士に言わしめた「私宅監置」は、50年の根拠法廃止により無くなったものと思っていたが、沖縄においては72年の日本復帰までその制度が残っていたとは。本著はその実例を紹介する。札幌、ミュンヘンオリンピックが開幕し、山陽新幹線が開業し、小泉純一郎が初当選した年に、座敷牢に繋がれ、不自然な姿勢を強いられたがために手足が曲がり、入浴もできず、糞尿の処理もされず、人間どころか家畜並みにも扱われなかった人々がいた。自称先進国の話である。

  • kotakota

    同題でのNHKでの特集を見た時に、気付けば泣いていた。泣いてどうなることでもないのだけど。 学生の時に私宅監置の歴史を知り、こんな法律があったことに愕然とし、怒りと同時にやるせなさも感じた。1950年に廃止されたのに、沖縄では1972年まで続いた。沖縄がこれほど取り残されていた事実は知らなかった。でも、これは昔の日本の話かというとそうではなく、形を変えて精神障害者を閉じ込める行為は続いている。閉じ込められる恐怖、絶望は計り知れない。これ以上の不幸を生んではならない。

  • ゆきんこ

    沖縄では1900年に制定された精神病者監護法により、1972年に本土復帰するまで精神障害者は「私宅監置」された。 私宅監置された人たちのことが載せられているが、本当に精神病者だったのかと疑いたくなるような人たちも多く窓もちゃんとしたトイレもないところに入れられればそれだけでおかしくなってしまう。こういうことを防ごうと働きかけた人たちがいることがまだ救いである。このような私宅監置が台湾、西アフリカでも行われているようだが、状況は沖縄ほどひどくはない感じがした。でも西アフリカは精神障害者を木に鎖で繋いでいる。

  • たこぶね

    私宅監置とは、治安維持の名目で物置や小屋などに精神障害者を閉じ込めた措置のこと。本書では米軍統治下の沖縄を中心に、隔離によって失われた個々の人生に光を当てる。窓もなく悪臭のする空間で長期間過ごせば、一般の人でも正気でいられないだろう。精神障害を負えば仕方のないことなのか、という問いが重く響く。これは昔の話ではなく、現代にも先の見えない長期入院がある。衛生面は保たれていても、隔離する場所が小屋から病院に移っただけではないかと本書では問う。すぐに答えは出せないが、このような現実があることを忘れてはいけない。

  • hrm_kun

    「私宅監置」と聞いて最初に思い出したのは、オペラ座の怪人と手塚治虫の奇子。 興味深い内容につい一気読み。 当時の写真も多数掲載されていて、いかに非人道的な処遇が法の下で認められていたかがよく解ったし、それは形を変えて今も続いてる。 ⁡ 未来のことははっきりとはわからないけど、過去に起きたことは紛れもない事実。 それが世間から隠されたものであったなら尚更興味深い。

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