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集合・位相・圏 数学の言葉への最短コース Ks理工学専門書

原啓介

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784065184370
ISBN 10 : 4065184371
Format
Books
Publisher
Release Date
January/2020
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:
原啓介 ,  

Content Description

集合と位相がよくわからない!という人のために、集合と位相の言葉(論理)の使い方に慣れることを目標とした。さらに最近話題の圏論を入門的に解説する。
読めば読むほど味が出る数学スルメ本!

(本書のまえがき)
数学を専門としない人が数学の専門家に質問や相談をすると,「それは何の上で定義されているのか」,「それはどこからどこへの関数なのか」としきりに尋ね返される.それは無意味に厳密だったり,些末なことにこだわっているのではない.ましてや,知識を誇ろうとしているのでもない.ただ,数学の言葉を話し,数学の言葉で考えようとしているのである.そして,その言葉とは「集合」と「写像」のことである.
本書では,数学の非専門家を対象に,いわゆる「集合と位相」,つまり,数学の言葉としての「集合」と「写像」および,その重要な性質である「位相」の基礎概念を解説する.さらに,新たに数学の言葉の仲間入りをしつつあり,分野によっては既に不可欠なものになった「圏」の概念についても,集合と写像をベースにその初歩の解説を行う.
さて,このような数学の言葉であり基礎でもある「集合と位相」を学習する場合に問題になることが2 つある.1 つは厳密さの程度の問題である.集合とは何かをつきつめれば,数学とは何か,という問題にまで到達せざるを得ない.しかし一方で,数学の非専門家はもちろん,専門家を目指す人にすら,数学の論理的根底から学ぶことは効率が良い方法とは言えない.おそらく正しい態度は,「あらゆることがらにおいて同じように厳密性を求めることをせず,それぞれの場合においてその素材に応じまたその研究に固有な程度においてする」ことだろう.そこで,本書において目指した厳密さの程度は,確固たる足がかりを感じられる程度の深さである.無論,これを言うは易しく,行うのは非常に難しい.そして,もう1 つの問題は,「集合と位相」の学習にdiciplineの意味があることである.「数学をする」とか「数学がわかる」とはどういうことかを学ぶ.

第0章 集合,位相,圏のこころ
第1章 集合
第2章 論理と集合
第3章 写像
第4章 集合の構造
第5章 R とその間の関数 位相への道程
第6章 距離空間 位相への道程2
第7章 位相
第8章 圏

【著者紹介】
原啓介 : 博士(数理科学)。1991年東京大学教養学部基礎科学科第一卒業。1996年東京大学大学院数理科学研究科博士課程修了。立命館大学教授、株式会社ACCESS勤務などを経て、現在、Mynd株式会社取締役(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • shin_ash

    原先生の入門書が分かりやすかったので、こちらも手に取った。数学の基本となる集合からスタートして、圏論のさわりまで到達する。中身は進むにつれて難解になっていき、位相あたりから理解も怪しくなってくるが、それとは逆に論理が仮定している前提がどんどん緩くなっていくことは感じられる。前提にしている仮定がゆるゆるでありながらも代数的演算を定義できている圏論は難解でも強力なのだろう。前半の話は新井先生の「数学は言葉」にコンセプトは似ているが、アプローチが異なっており本書は数学的作法を貫く。この方針が後半の理解にも繋がっ

  • 愛楊

    2020年出版。非数学科の人間に有難すぎる圏論・位相論入門。イプシロン-デルタ論法のような普通の集合論から距離空間、位相空間に抽象化していく構成が素晴らしい。分かりやすい。圏論の入門の入門についても、『ベーシック圏論』とは異なり、群論など他の数学を知らなくてもエピ射や余積といったものを知ることができるので、本当に有り難い書籍である。教養数学を終えた後に直ぐ入りたい一冊。

  • mopinfish

    圏論を理解するにあたって集合と位相をまずは理解しておかなければならないと思い読みました。各章で最初に定理が示され、続いて具体例と証明に進むという構成は読みやすかったです。しかし私には連続的な距離空間から位相にかけてのあたりから難しく感じました。とりあえず雰囲気を掴むために最後まで読み通したので、別の本を読んだのちにまた再読したいと思います。

  • shin

    数学の本の難しさは、紹介される概念の抽象度が高くイメージができないことと、証明の論理に追いつけないという2つが大きくあると思っている。この本は、普通の数学書では冗長として書かれることが少ない、卑近な具体例からの抽象化のステップと、証明における繰り返しの論法もあえて省略しないというスタンスを取っており、独学でも集合・位相・圏の基礎的な概念を身に着け、他の本への橋渡しをしている。どんな人でも、最初は補助が必要である。スッキリして証明が鮮やかな本もいいが、このような丁寧な本も増えてくるといいなと思う。

  • バンル

    圏論をやるのに最低限必要な知識が欲しかった。この本は圏論に入門するための集合と位相をまとめてくれるので、自分の需要と合致していた。特に位相は、具体的な実数を用いた距離空間から始まるので、いきなり抽象的な概念が出てくるとつまづいてしまう自分からしたらありがたかった。また、位相の勉強をすることで、距離の大事さがわかった。距離があるから収束が定義できる。近傍が定義できる。距離位相空間は近傍と言う開集合を使って議論していたが、これを開集合一般に抽象化することで、一般的な位相空間が議論できる。

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