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さんかく 祥伝社文庫

千早茜

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784396350147
ISBN 10 : 4396350147
Format
Books
Publisher
Release Date
October/2023
Japan

Content Description

恋はもういらないというデザイナーの夕香。かつて夕香の職場でバイトをしていた正和。恋人の正和よりも研究一筋の、大学院生の華。偶然再会した夕香と正和はたびたび食事を共にするうちに、夕香の暮らす京町家で同居することに。理由は食の趣味が合うから。ただそれだけ。なのに、正和は華にどうしても打ち明けられなくて…。揺れ動く、三角関係未満の女、男、女の物語。

【著者紹介】
千早茜 : 1979年、北海道生まれ。2008年『魚神』で第二一回小説すばる新人賞を受賞し、デビュー。翌年、同作で第三七回泉鏡花文学賞を、13年『あとかた』で第二〇回島清恋愛文学賞を、21年『透明な夜の香り』で第六回渡辺淳一文学賞を、23年『しろがねの葉』で第一六八回直木賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • さてさて

    この作品は、そのほとんどが3人のやり取りと心の動きを追う物語であり、思った以上に濃厚な人間関係が読者に迫ってきます。特に登場人物たちの心の動きは鮮やかなまでに伝わってもきます。しかし、一方でそれは決してドロドロとした三角関係を描く物語にはなりえません。書名に綴られる「さんかく」という、どこか軽やかな響きが織りなす物語があくまで描かれていきます。そんな物語が見せる結末、そこには「さんかく」という軽やかな響きが読者の中にも残る、それでいて長編小説を読んだ感のある不思議な読後感が後を引く物語が描かれていました。

  • エドワード

    厨房資材の営業マン・伊東和弘と、大学で動物学専攻の中野華は恋人同士だ。先輩のデザイナー・高村夕香と再会した和弘は、彼女の京都の町屋に住むことになる。華には「先輩の高村さんと同居だよ」とだけ告げる。二人の間には愛も恋もない。風情のある料理の数々だけが二人をつなぐ。つくづく男女の関係も変わったと感じる。昭和では絶対ありえない設定、昭和の男と女は、愛と性と無関係ではいられない。華が偶然、高村が女性であることを知り痴話喧嘩になるが、サラリとスマートだ。さすが令和の恋!京都の四季がさりげなく描かれ、読み心地は爽快。

  • はっせー

    「相手を想って作ったご飯は薬になる」本書は三角関係未満の3人の男女の視点で描かれる小説!見所の1つとしてあげられるのは、食べ物の描写。本当に美味しそうな書き方+匂いの描写が上手すぎる!読んでいるそばからお腹空いてしまった😂古民家で1人暮らしをするデザイナー夕香。かつて夕香と同じバイト先だった正和。正和の恋人で、研究一筋の華。偶然夕香と正和が京都で再会。そして夕香が正和のご飯を作ることに…不倫などのドロドロな小説というより、触ったら割れてしまうようなあやうい関係性で食べ物を通して、再生が起きるような感じ!

  • えみ

    美味しいねって一緒に食事をすること、それはもう究極の愛情表現だと思うけれど…違いますか?其々の想いと決断は決してマイナスのものではない。これが幸せの結果だと結論が出たはずなのに、前向きなこだわりが切なくなる。大人だから拗れる。好きとか嫌いの他にも一緒にいられる理由があればきっともっと違うカタチでずっと一緒に心地よい関係でいられた「さんかく」の関係。おむすびをキュッとむすぶように各々にとっての存在価値を結んでほしかった。シンプルなおむすびさえ美味しいねって笑い合えたら準備された場所が違うだけで、愛だと思う。

  • misa*

    “誰もいない場所だったら、引き寄せてしまったかもしれない“なんて想うくらいの曖昧さの2人。「食」で繋がっているだけなのに、やっぱり食の好みって侮れないと思う。色々な食べものが登場するけど、どれも美味しそうでこの作品がキッカケになって、いつも以上に毎日の料理に力が入ったくらい。外食は外食でとても楽しいし幸せをくれる。家庭で作るご飯もそれはそれで幸せだし、どちらにしても食べるって体にも脳にも大切な要素だなって思った。あたしはこの2人の、恋愛とか性欲とかじゃないもっと寂しさに近い感情で繋がってる関係、好きだな。

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