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横光利一と近代メディア 震災から占領まで

十重田裕一

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784000254748
ISBN 10 : 400025474X
Format
Books
Publisher
Release Date
October/2021
Japan

Content Description

関東大震災前後からアメリカ軍による占領期までのおよそ三〇年間、激変する社会の状況と真摯に向き合い、創作活動を続けてきた文学者横光利一。近代メディアの盛り上がりの中、「文学の神様」になった作家の苦悩を鮮やかに浮かび上がらせる。

目次 : 第1部 習作期から新感覚派時代へ(「文学の洗礼を与へた」書物たち―鏡としての翻訳文学)/ 第2部 前衛の旗手として(「文壇といふ市場」へ―『文藝春秋』『文藝時代』『改造』との関連を中心に/ 「新しい感性の羅列」―交流する文学と映画)/ 第3部 文学の“神様”の誕生(「共同製作」の場―本文とメディアをめぐる探究/ 「国語への服従」―拡大するメディアと読者層)/ 第4部 検閲下の葛藤と再生への模索(「明日の小説」のために―占領期の表現と言論統制)

【著者紹介】
十重田裕一 : 1964年東京都生まれ。早稲田大学大学院文学研究科博士後期課程満期退学。博士(文学)。大妻女子大学を経て、現職は早稲田大学教授・国際文学館長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • K.H.

    戦前は「文学の神様」ともてはやされ、戦後は筆名が失墜する横光利一。本書は彼のデビュー前から、敗戦後すぐの死まで、雑誌・映画・検閲などを軸にその活動を追った研究書だ。読んでいて、横光とメディアとの関係は、決して一方的な影響というわけではなく、良くも悪くも「共作」と言えるのではないかと思った。検閲制度や「国語への服従」などへの内面の苦悩はいざ知らず、外からはどうも時代に歩調を合わせていたように見える(著者の意図からは外れるかもしれないけど)。敗戦後の価値転換の中で没落するのも、まあ仕方ないかな、と。

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