Books

遊びと利他 集英社新書

北村匡平

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784087213393
ISBN 10 : 4087213390
Format
Books
Publisher
Release Date
November/2024
Japan

Content Description


【「コスパ」と「管理」から自由になるために】
「コスパ」「タイパ」という言葉が流行し、職場や教育現場、公共施設や都市でも管理化が進む昨今。
そうした流れは子供たちが遊ぶ「公園」にも押し寄せている。
かつての遊具たちは安全性を理由に撤去・改装がおこなわれ、年齢制限・利用回数制限も定着しはじめた。
社会に蔓延する効率化・管理化に抗うにはどうすればいいのか。
そのヒントは「利他」と「場所作り」にある。
東京科学大学の「利他プロジェクト」において、全国の公園と遊具のフィールドワークをしてきた著者が、自由と想像力を養う社会の在り方を考える。

【目次】
序 章 21世紀の遊び場
第一章 利他論――なぜ利他が議論されているのか
第二章 公園論――安全な遊び場
第三章 遊び場を工学する――第二さみどり幼稚園
第四章 遊び場を創り出す――羽根木プレーパーク
第五章 森で遊びを生み出す――森と畑のようちえん いろは
第六章 遊学論――空間を組み替える
第七章 学びと娯楽の環境
終 章 利他の場を創る


【著者略歴】
北村匡平(きたむら きょうへい)
映画研究者/批評家。
東京科学大学リベラルアーツ研究教育院。
1982年山口県生まれ。
東京大学大学院学際情報学府修士課程修了、同大学博士課程単位取得満期退学。
日本学術振興会特別研究員(DC1)を経て、現職。専門は映像文化論、メディア論、表象文化論。
単著に『椎名林檎論――乱調の音楽』(文藝春秋)、『24フレームの映画学――映像表現を解体する』(晃洋書房)、『美と破壊の女優 京マチ子』(筑摩選書)など多数。

【著者紹介】
北村匡平 : 映画研究者/批評家。東京科学大学リベラルアーツ研究教育院准教授。1982年山口県生まれ。東京大学大学院学際情報学府修士課程修了、同大学博士課程単位取得満期退学。日本学術振興会特別研究員(DC1)を経て、現職。専門は映像文化論、メディア論、表象文化論、社会学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

Customer Reviews

Comprehensive Evaluation

☆
☆
☆
☆
☆

0.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0

Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • Willie the Wildcat

    リスクvs.ハザードを踏まえた管理が前提。「余白」が管理のキモであり、求められるのが大人の胆力。加えて、余白が思考を刺激し、主体性を育む。この主体性が交錯し、自他相乗効果で更に膨らむ創造性。綺麗ごと以上に、アナログな交錯の齎す不自由さ・不便さ・不快さが、心身を鍛錬。掲載事例の3つの異なる遊び場(手段)が、この経過と結果を立証する感。新自由主義やSNS社会などの仕組みや制度ではなく、最後はそれらに魂を込めるヒト(こどもと大人)也。

  • けんとまん1007

    利他という概念は、解釈の幅がとても広いと思う。それを考えるにあたり、遊びを題材にした考察が興味深い。今の子どもたちが置かれている状況を考えると、窮屈さという言葉が浮かんでくる。リスクとハザードという切り口が、なるほどと思う。何かというとリスクを取るということが先行する時代でもある。それは、リスクに対する耐性が弱くなることにつながるのではないかと思う。遊びにおいて、余白と偶然性というのは何より必要なのかなと思う。遊びを扱いながら、今の時代全体を切り取っている。

  • よっち

    職場や教育現場、公共施設や都市でも管理化が進む昨今。子供たちが遊ぶ公園にもその流れが押し寄せている状況で、他者への想像力を養う社会の在り方を考える1冊。公園が子どもたち中心から老人の利用も増えつつある中で、安全性を理由に撤去される遊具が増えて、年齢や利用回数の制限も定着しはじめている状況。しかしその効率化・管理化は子供たちの自由な発想や創造性を損なうものでもあり、それを利他と場所作りをキーワードに全国各地の取り組みから考える内容で、やはり無駄を排除して遊びがなくすと発想の広がりがなくなる感はありますね…。

  • 実際の公園やプレーパークでの子供の観察を通して、遊びとはどのような営みで、どうあるべきかを問う書。非常に丁寧でわかりやすい筆致で、遊びの現場から、社会の風潮と構造に照射する手際がすばらしい。遊具や遊びの場には謎や余白があるとよいというのは思い当たるところがある。子どもの遊びが次の社会を作る。ゆえに、余白と、たくましく、聡明に判断できるような遊び場があってほしい。

  • ぷほは

    今読んでおいて良かった。興味深い事例が多くコンセプトも悪くない。何より昨今の大学事情についての問題意識については共感しきり。しかし全体のトーンはかなり批判的に読んだ。子どもがモノをメディアにしているんではなく、著者が主体未満であると想定した「子ども」をメディアに見立てているような観察が多い。著者自身が「大人」や「親」や「大学教員」という社会的役割の殻からあまり出ているように見えず、「利他を論じる」という行為が単なる利己的行為と区別しがたくなっている。等々。ただ、そうした諸々の疑問符も含めて刺激的だった。

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

Recommend Items