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震災と死者 東日本大震災・関東大震災・濃尾地震 筑摩選書

北原糸子

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784480017215
ISBN 10 : 4480017216
Format
Books
Publisher
Release Date
January/2021
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

東日本大震災から一〇年、死者がどう扱われてきたかはメディアも遠慮がちにしか報じていない。だが未来に向けて、死者をはじめ震災への対応を記録に残さねばならないだろう。本書は、現場で対応に当たった行政担当者や寺院への聞き取り、自治体が発行した記録誌などから東日本大震災の過程を跡づける。さらに関東大震災、濃尾地震に際し政府や社会が死者に対しどう対応してきたかを史料で検証。長年にわたり災害社会史研究に携わってきた歴史学者が、震災と死者の問題を問いなおす。

目次 : 1 東日本大震災―死者の行方と避難の実態(消防団員の東日本大震災―「これはただ事ではない」/ 死者の行方/ 東日本大震災と仏教系メディア―死者をめぐる情報を中心に ほか)/ 2 関東大震災―死者供養と寺院移転(関東大震災の寺院被害と復興―関東圏における真言宗智山派寺院の場合/ 関東大震災と寺院移転問題―誓願寺塔頭と築地本願寺末寺の場合)/ 3 濃尾地震―天野若圓と震災紀念堂(天野若圓の前半生/ 濃尾震災紀念堂)

【著者紹介】
北原糸子 : 1939年生まれ。専門は災害社会史研究。津田塾大学学芸学部英文科卒業。東京教育大学大学院文学研究科日本史専攻修士課程修了。神奈川大学特任教授、立命館大学教授、国立歴史民俗博物館客員教授を歴任。災害社会史の開拓者としての功績により2020年春、南方熊楠賞を受賞。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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    東日本大震災―死者の行方と避難の実態:消防団員の東日本大震災―これはただ事ではない 直面した過酷な現実 瓦礫撤去・道路啓開・遺体捜索 死者の行方 東日本大震災と仏教系メディア―死者をめぐる情報を中心に 仏教系メディアの報道姿勢と問題提起 震災で寺院が直面した問題群 東日本大震災がもたらした死者に関わる問題群 自治体記録誌の死者の記述 記録誌の役割・意味 関東大震災―死者供養と寺院移転:関東大震災の寺院被害と復興 関東大震災と寺院移転問題 濃尾地震―天野若圓と震災紀念堂:天野若圓の前半生 濃尾震災紀念堂 

  • takao

    ふむ

  • yokkoishotaro

    大災害にはどうしても多くの死者が出てしまう。その死者もしくは遺体とどのように向き合ってきたのか。非常によくまとまれていた。特に大量死が伴った遺体の処理について、この行為は行政的でもあり、宗教的でもあるが、それゆえか、行政の在り方、宗教の役割を考えさせられた。アウシュビッツとの比較など考えていく材料になった。よかった。

  • かわくん

    もうすぐ東日本大震災から10年を迎える。著者は大きな災害で死者がどのように扱われたかを考察する。東日本大震災では多くの遺体に対して火葬場も被災、停電などで使用できず、やむを得ず仮埋葬するといったケースがあった。津波の犠牲になった私の叔母も遠く内陸部の火葬場で骨を拾うことができた。それでは関東大震災ではどうか。それ以前の災害ではどうかなど資料を見つけながら当時の状況を描く。そこには日本人の宗教観、慣習、社会状況などが絡んでいることが分かる。さらに遺族の感情もあり、難しい局面があったことも述べられる。

  • 卓ちゃん

    寺社や寺院などは、地域の風土のなかで住民の日常生活に根ざした行事を行うなど、地域の文化を担ってきただけでなく、災害時には避難場所になるほか、心のケアを行うなど、遺族や被災者に寄り添う地域の核となる存在であるにもかかわらず、政教分離の原則を頑なに守ろうとする行政から再建への支援が満足に受けられず、遺骨を納める墓地が決まらない人もいる。宗教団体ではなく集落、自治会を補助対象として弾力的な運用をすることなど、死者の落ち着く先を遺族とともに考えることは、歴史学が背負うべき課題のひとつである、と著者は述べている。

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