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「脇役」慶次郎覚書 朝日文庫

北原亞以子

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784022651365
ISBN 10 : 4022651369
Format
Books
Publisher
Release Date
January/2024
Japan

Content Description

元同心のご隠居・森口慶次郎を支え続ける、岡っ引の辰吉と吉次、飯炊きの佐七や嫁の皐月。本書では、名脇役の彼らが主役になり、背負ってきた人生と素顔が明かされる。佐七の不器用な青春時代、吉次を捨てた元女房への断ち切れぬ思い。粋で心温まる8編。

【著者紹介】
北原亞以子 : 1938年東京生まれ。69年「ママは知らなかったのよ」で新潮新人賞を受賞しデビュー。89年『深川澪通り木戸番小屋』で泉鏡花文学賞、93年『恋忘れ草』で直木賞、97年『江戸風狂伝』で女流文学賞、2005年『夜の明けるまで』で吉川英治文学賞を受賞。13年逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • ふう

    「慶次郎縁側日記」のシリーズに登場する脇役7名を主人公にした短編集。作品では脇役でも、当然のことながらそれぞれが、その人の人生においては紛れもない主役です。慶次郎が手放しで『恵まれた人生』を送っていないように、どの人物も人や仕事やお金との縁に恵まれず、その日その日、何とか気持ちのやり繰りをして生きています。ささやかな喜びや矜持が、今にも崩れ落ちてしまいそうな彼らを支えています。そんな彼らを主人公にしたこの作品は、悲しみや傷みを抱えながらも、明日へと歩き出す彼らへの静かな応援歌ですね。

  • オールド・ボリシェビク

    「慶次郎」シリーズに登場するさまざまな脇役たちの立場、視点から物語を再構築していく短編連作とでもいおうか。それぞれが背負北原愛子ってきたもの、歩んできた道があらためてくっきりと描き出され、このシリーズに深みを与えているように思う。北原亞以子、省略の美学というか、物語を執拗に描くことをしない。さっと、筆をなぞるように物語を締める。その技に、最近は感心するようになってきた。

  • Fumoh

    本シリーズは読んでいないのですが、慶次郎という男と関連のある人々を主人公にした短編だというのはわかりました。江戸の市井の人々の暮らしを描いているのですが、文化や町制の説明は非常に豊富ではあるのですが、話し言葉や考え方はむしろ現代人をモデルにしていると思い、読みやすさがあると思います。ただその分、あの時代らしさはあんまりなかったりもします。内容もどこか生活小説じみた感じがするので、こういうのが好きな人は好きでしょうし、(短編といえど)メッセージ性やドラマ性がないと楽しめないという人は退屈でしょう。本シリーズ

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