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海のプラスチックはなぜ問題か(仮)マイクロプラスチックの真実 Dojin選書

化学同人

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784759816860
ISBN 10 : 4759816860
Format
Books
Publisher
Release Date
August/2020
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

海のプラスチックはなぜ問題か?
汚染の実態からマイクロプラスチックの影響まで、
海洋プラスチックごみ研究の第一人者が
新たな環境問題への挑戦を真摯に語る。


2019年、大阪G20サミットで「大阪ブルー・オーシャン・ビジョン」が示され、
2050年までに海洋プラスチック汚染ゼロ目標が合意された。
なぜ海のプラスチックは問題とされるのか。
また、海洋プラスチック問題で言及される
「マイクロプラスチック」とはどのようなものなのか。
本書は、 2007年から海洋ごみの研究を始めた著者が、
海洋プラスチック汚染の実態、
マイクロプラスチックが生物に与える影響などを、
科学的な根拠に基づき丁寧に解説。
さらに、海のプラごみ低減のために何ができるか、
真摯な言葉で提言する。

●はじめにより
日常生活にありふれた便利なプラスチックですが、
ひとたび環境中に捨てられてしまえば、謎の多い厄介ものに変わります。
時を経るにつれて細かく砕けていくプラスチックごみが、
最後はどこかに消えて、行方がわからなくなる謎。
そもそも、地球環境下でプラスチックは
どこまで小さく砕けるのでしょうか。
海水より軽いポリエチレンやポリプロピレンといった素材のプラスチック(中略)を、
海底に運ぶ海の仕組みとは?
海面から海底に広がるプラスチックごみは、海洋生物にとって
深刻な脅威となるのでしょうか。
研究が進むにつれ、これら海洋プラスチックの謎は深まるばかりです。

【著者紹介】
磯辺篤彦 : 1964年、滋賀県生まれ。88年愛媛大学大学院修士課程修了。九州大学助教授、愛媛大学教授などを経て、九州大学応用力学研究所教授。博士(理学)。専門は海洋物理学。海洋プラスチックごみ研究の第一人者として、環境省の研究プロジェクトや、国際協力機構と科学技術振興機構の研究プロジェクトでリーダーを務める。国内では環境省・海岸漂着物対策専門家会議の座長、国外では国際科学会議・海洋科学委員会・海洋プラスチックごみ作業部会や、国連環境計画・科学諮問委員会の委員。環境大臣賞環境保全功労者表彰(2018年)、内閣総理大臣賞海洋立国推進功労者表彰(2019年)、文部科学大臣表彰科学技術賞(2020年)を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • きみたけ

    魚介類の体から小さなプラスチック片が出てきたニュースを聞いて、知らないうちに食べてると思うとゾッとしました。著者は九州大学応用力学研究所教授で海洋物理学が専門の磯辺篤彦先生。海洋プラスチック汚染の実態やマイクロプラスチックが生物に与える影響など、科学的な根拠に基づき丁寧に解説した一冊。海に流れ出たプラスチックの何が問題になっているのか、基本的な知識から研究の最前線まで紹介。研究者たちが知恵を持ち寄り、新たな環境問題に立ち向かう現場からのレポートです。私はエコバッグ持ってレジ袋をもらわないよう心掛けてます。

  • 更紗蝦

    2020年の出版当時の、海洋プラスチックごみの研究の最前線がよく分かる本です。研究の成果だけでなく、研究の過程がかなり具体的に記されており、データ集めの地道さには、読んでいて気が遠くなりそうになる一方で、海を計測する「アルゴフロート」というロボットの話は、自分が想像するロボット像とは全く違っていて新鮮な驚きがありました。環境問題としては将来的に深刻になる可能性が大とはいえ、急な法的規制は経済的な弱者への負担に繋がることを指摘しており、人権への配慮が感じられる内容になっています。

  • アルカリオン

    p31 海洋を漂うプラスチックの元製品は非常に多様である。「モラルの低い人が海岸で捨てている」では到底説明がつかない。実際、ほとんどの海洋ごみは陸で発生したプラスチックごみだ▼p36 街で不用意に捨てられたプラスチックごみは、風等によりまず街中の小さな川に入る。次に大きな川に合流し、最後は海に出ていく。

  • 山のトンネル

    ★4全五章構成のうち、第一章〜第四章まで査読付きの論文を引用し、海洋プラスチックに関する研究をまとめた1冊。第五章は論文を引用しつつ、筆者の考察も交えて語られる。アジア圏の河川から海に流入するプラスチックごみが圧倒的に多いということ。海洋プラスチックがもたらす毒性に関しては、プラスチックそのものよりもプラスチックに吸着する汚染物質の影響が大きいということ。一度体内に入った汚染物質は、体内の油分に溶けて、そのまま留まる。第5章で語られた生分解性プラスチックが孕むリスクについては興味深い意見だった。

  • チャー

    少し前にレジ袋の完全有料化が始まったが、果たして実際に海洋に生じるプラスチックゴミとはどんなものかと興味を持ち手に取る。本書は最新の研究事実を詳しく参照しており実態の正確な理解を助ける。レジ袋の削減程度では足りないのではないかと思っていたが、実際のゴミ問題はさらに深刻であることが理解できた。一人一人の行動は僅かなものだが、地球は有限であり、積もり積もったゴミは地球環境と生態系に甚大な影響をもたらす。著者が最も問題だと主張しているのは海中で破砕されたマイクロプラスチックは有害な化学物質を吸着し易いという点。

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