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加藤郁乎詩集

加藤郁乎著

User Review :4.0
(1)

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784783707448
ISBN 10 : 4783707448
Format
Books
Publisher
Release Date
October/1971
Japan

Customer Reviews

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『詩集』とありますが、収録された作品の半...

投稿日:2021/03/20 (土)

『詩集』とありますが、収録された作品の半数近くは俳句です。 一切の叙情を退けるかのようなそれらは、しかし確かに香る詩情がある。 錚々たるメンバーによる作品論・詩人論も中々読み応えがあります。

哲 さん | 不明 | 不明

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • Yusuke Oga

    や乎や乎や乎や乎や乎や乎や乎や乎や乎や乎や乎や乎や乎や乎や乎や乎やカトー郁乎。推薦文がオーシマナギサ!

  • misui

    シュルレアリスム風でまだかろうじて意味のとれる俳句から、言語破壊的なそれへと変遷していく。といってもどこか斜に構えて軽やかで、遊戯的な香気がある。ずいぶん華やかな交友を持っていたらしく、作品論に並ぶビッグネームには驚いてしまった。「切株やあるくぎんなんぎんのよる」「遺書にして艶文、王位継承その他無し」「13階の死美人から排卵が届いてゐる」「鬼を林間にしてアルトハイデルベルクの祭り」「博物館にリヤ王は死んで詩劇の娘ひとり」「眺望に老いて高らみやがてわれらはうたとなる」「このソノラマの死へいざ桂冠の金枝篇!」

  • rinakko

    少しずつ読んでいた。「あゝ 亜麻色の初花のともぐひ」「血の耳てふ三聯の木立瑠璃草(ヘリオトロープ)」「サッフォーが鋤ける歯痛、二人静の反(そ)れ」「遺書にして艶文、王位継承その他無し」「夜を切らうメリンスの紐ほどの短篇もない」「華氏は摂氏をシェヘラザードの永遠だけ離す」「人間を留守にしている間に、時間の貞操にそばかすができたが、秋の林が断崖のふくらはぎを登ってきてスウィフトの昼食会でもあり、永遠に読まれざるため永遠の読書をつづけているらしいポープが友情のながたらしさに死んでみるのは、・・(舌下のエデン)」

  • 早乙女まぶた

    彼の詩に触れると「意味しか無い言葉」に貧困さを感じてしまいかねないため危険である。澁澤龍彦によると加藤郁乎は「大体、意味なんてどうだっていいのである」などと書いているそうだ。彼にとって俳句は日本語から「詩的なもの」を取り出すためのツールだったのではないか。郁乎の俳句がそれ以外の俳句とおよそ趣を異にしている(少なくとも俳句と聞いて一般的なイメージと異なる)のは、そもそも他とは目的が違ったからではないかということだ。

  •  

    再読。俳句というのは反射神経である、というのを感じる。電撃的な瞬間結合(=「えくとぷらすま)によって「書き流す」こと、バタイユ的な「至高性」に至るにはそのプロセスを徹底的に加速化させるしかない、と。前期のシュルレアリズム風の作風から徐々に言語破壊それ自体に力点を置かれてゆくのも、そのような意識の深まりが理解できる。ただ、自分としては「俳句」よりも「詩」の方の試みが面白いと思った。詩論/自伝と同じように、何処かとぼけた感じがするのがいい塩梅である。

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