Books

終わっていない、逃れられない 当事者たち の震災俳句と短歌を読む

加島正浩

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784867660607
ISBN 10 : 4867660604
Format
Books
Publisher
Release Date
October/2024
Japan

Content Description

凄惨な出来事の「以後」を生きざるを得なくなった歌人や俳人たち――。その歌をささえるものはなにか?
平時に研鑽された〈よい歌〉を生み出す技法や基準が、災害時に機能しなくなったとき、俳人/歌人はどのように句や歌を詠むのか。
平時とは異なる状況におかれながらも、なぜ、句や歌を詠もうとするのか。句や歌を詠むことでどう〈被災〉を乗り越えようとしているのか。どのような言葉が生み出され、どのような思考が可能になったのか。〈被災〉時に歌を詠むことで何を訴えようとしたのか。
定型の表現を用いて俳人・歌人がどのように東日本大震災に対峙したのかを探る。付・震災歌集リスト/句集リスト。装画:金原寿浩「浪江の枝垂れ紅梅」。

忘れてしまったことすら忘れてしまう、私たちのための書。

【本書は、凄惨な出来事の「以後」を生きざるをえなくなった歌人や俳人に言及する。彼ら・彼女らは失った/失われつつある〈なにか〉と対峙しつづけている。彼ら・彼女らの「以後」の句や歌を支える〈なにか〉に関する本書の分析を通じて、この一三年間でなにが失われたのかを考察してもらえれば、幸いである。そこでの考察を基に、新たな震災「以後」の俳句や短歌が生まれれば、それに勝る喜びはない。】‥‥「序章 東日本大震災は「普遍性」に回収できるのか」より

装画:金原寿浩「浪江の枝垂れ紅梅」

Customer Reviews

Comprehensive Evaluation

☆
☆
☆
☆
☆

0.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0

Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • スイ

    「雑食の蛸であるゆゑ太すぎる今年の足を皆畏れたり/梶原さい子」 東日本大震災を詠んだ作品を「平時において研鑽された〈よい歌〉を生み出す技法や基準が、災害時において機能しなくなったとき、俳人/歌人はどのように句や歌を詠むのか。」という視点から見た評論。 背景も非常に丁寧に書かれており、とても真摯な評論だと思う。 俳句/短歌の評論としても、東日本大震災を考える一冊としても、読まれてほしい本。 「悼花火おおおお涙に声の追いつかず/五十嵐進 黒き袋は土のなきがら入れられて仮仮置き場に置かれてゐたり/本田一弘」

  • 銀雪

    著者は10年来の友人。私はエネルギーに関する出版社勤務で、富山出張の際、仕事終わりに著者にも会いに行った。新幹線の中でもこの本を読んだけど、原発をめぐる憤りについては耳が痛い部分も。本書で紹介されてる作品には「ミクシィ」が出てきたところにも時代を感じた。また、中学生の作品に対して「読み」を誘導しようとする姿勢への批判は痛快で腑に落ちた。『Midnight Sun』は読んでいたけど、震災の作品を覚えていない。本かレビューを読み返してみよう。岡井隆の本も気になっていたけど、震災の作品の本だったとは。

  • 林克也

    加島正浩さんの思い、主張はとても参考になりました。 ここに取り上げられている俳人、歌人の句集、歌集を読んでみようと思う。 福一に限らず、原発事故というものはは限りなく人災に近いですよね。

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

Recommend Items