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満州航空の全貌 1932-1945大陸を翔けた双貌の翼

前間孝則

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784794219770
ISBN 10 : 4794219776
Format
Books
Publisher
Release Date
May/2013
Japan

Content Description

元陸軍のエース級操縦士たちと石原莞爾そして関東軍―。その誕生から消滅までを残された資料と関係者の証言で描く。世界航空史上類例のない航空会社の知られざる実像が初めて明かされる。

目次 : 世界に類例のない翼/ 操縦士たちの満州事変/ 閻錫山の隠密飛行/ 児玉常雄と国際航空事情/ 大陸進出への序曲/ 満州国の建国と軍閥/ 満州航空の創設と救出作戦/ 関東軍指揮下の満州航空部隊/ 日独間「空のシルクロード」開拓/ 大日本航空の誕生/ ノモンハン事件、南方戦線への出動/ ソ連軍の満州侵攻/ 日航と全日空

【著者紹介】
前間孝則 : ノンフィクション作家。1946年生まれ。石川島播磨重工の航空宇宙事業本部技術開発事業部でジェットエンジンの設計に20余年従事。退社後、日本の近現化の産業・技術・文化史の執筆に取り組む(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • むっち

     これも新聞書評で見つけて一読。大変おもしろかったが表題からすると会社史のような印象だが、満州における関東軍の謀略に満州航空が深く関わっていたことから、そのまま満州侵略史でもある。というのも、満州航空が官民一体の国策会社としての性格もあるのだが、満鉄や満映と同じ国策会社であるが、未だ航空機の戦力としての重要性が認識されることなく、未だ重厚長大の大戦艦をつくっていた遅れた日本の軍隊に先んじて、関東軍の謀略を進めるための空軍としての役割を担っていたというのが分かる。  満州航空とは現代いえば、民間の空軍請負い

  • BLACK無糖好き

    本書は民間航空会社の活動を通して昭和史を振り返る形で、とても読み応えがありました。一般の旅客や物資等の輸送を行う民間航空会社である満州航空・中華航空の裏の顔は関東軍と一体となり危険な軍事行動も行う軍民部隊であった。本書ではその活動の詳細が生々しく記録されている。日中戦争の拡大化で銃弾飛び交う中、爆撃や前線を移動する将校や物資の輸送、更に慰安婦やアヘンの輸送にも関わっていた。過酷な状況の中で危険極まりない事をやっていたものです。されども「日本の民間航空会社の育ての親」児玉常雄の人となりには惹かれました。

  • ごいんきょ

    この本で「満州航空」という存在を初めて知りました。 そしてその活動がここまで過酷だったとは・・・・・・ 星新一の小説に「人民は弱し、官吏は強し」がありますが、まさにその通り。満州航空の場合は官吏ではなく、軍部ではありますが。

  • Takeshi Kubo

    本書は、題名の通り満洲航空の全貌について、関係者の証言や資料から迫ったものです。満洲航空は、かつて満洲に存在した南満洲鉄道や満洲重工業開発(日産)等の企業に比べると、その陰に隠れて、マイナーな存在です。しかし、本書は、数少ない証言や資料からその全貌を描き出す事に成功しているという点で、評価出来ると思います。ただ、研究書では無いので、その点だけは注意が必要です。個人的には、表紙に石原の写真を使っているのが興味深い…。

  • 長老みさわ/dutch

    満州と言えば満鉄に満映が通り相場だが満州内の定期航路から欧州路線まで視野に含めた「満州航空」があった。 それは表向き民間航空だが、有事とあれば関東軍の指揮下に入ることは設立当初からの規定事項である「双貌の翼」であった。 終戦時の慌ただしさから一次資料が殆ど無く、これまでフィクションはもちろんノンフィクションでも一冊の本に纏められたのは恐らくこれが初めて。 少ない資料の中からとは思えない綿密な取材により、また終戦後のOBの姿を描く終章により戦後の日本航空と全日空、そしてYS-11開発秘話まで読み応え充分。

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