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漢文入門 ちくま学芸文庫

前野直彬

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784480097095
ISBN 10 : 4480097090
Format
Books
Publisher
Release Date
December/2015
Japan

Content Description

漢文を学ぶときに大切なこと、それは文法を覚える前に「漢文とは何か」を考えることだ。一口に「漢文」と言ってもいくつもの種類があり、私たちが学校で習う中国の古典的な文はもちろん、日本人が書いた漢詩や、候文で書かれた手紙もまて中国語のように書かれている。漢文の本質的な特徴は、中国語で書かれた文を、中国語でなくいきなり日本語として読むという点にある。漢文の読み方は時代とともに変化し、日本語と歩を揃えて進化してきた。訓読の方法と歴史に光をあて、日本人が漢文といかに付き合ってきたかを平明に説いた名著、待望の復刊!

目次 : 漢文とは何か/ 漢文と漢語/ 訓読の方法/ 訓読の歴史/ むすび

【著者紹介】
前野直彬 : 1920−98年。東京帝国大学文学部卒業、東京大学文学部中国文学科教授、同名誉教授。(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • 夜間飛行

    異なる言語を移入し消化するという難事業に、我々の祖先は長いあいだ取り組んできた。音訓や訓読法の開発、仮名文字の発明などいずれも離れ業だが、筆者は一つ一つ例をあげながら、ご先祖様が漢文をどう煮たり焼いたりしてきたかを丁寧に解析して見せる。一流のエッセイストのように軽快な手さばきに、知らず知らずのうちに漢文という鏡を通して日本語をのぞき込んでいた。私は自分を日本人と思うよりアジア人と思う方がしっくりすることが多いのだけれど、日本語という言語の拡散変化する力が自分に潜んでいると思うのは、けっこう心地よいものだ。

  • Koning

    漢文とは?という根本的なところから漢文訓読の歴史を紐解きながら古代中国語テキストを古典日本語にして読む訓読の利点と欠点を語りつつ、漢文訓読は何かをまとめた本という感じ。1968年の講談社現代新書から半世紀近く経っての文庫入りだけれど、古くなっちゃいないという。訓読を捨て中国語として読むのは(現代中国語を習った上でそこからの古典だもの)無理筋だし、とはいえ無理やりとは言わぬまでも日本語としてのリズムをとるために侵入する句読点なんかを内容の解釈に使おうものならアホな誤解をし兼ねない罠もあるとか、きっちり(続く

  • 聖龍

    漢文訓読法の入門書。ここで言う漢文とは、中国の古典の文そのものではなく、日本語として読むべく訓点が打たれた文のことをいう。本書はその訓読法の技術だけを説明するものではなく、その辿ってきた歴史をも説明するものである。現在の訓読法は長い歴史の中で試行錯誤の上で出来上がってきたものであることが説かれている。中高で漢文に接したときに感じていた訓読法の曖昧さに対する疑念が晴れた。訓読法の技術をもう少し詳細に説明した本を読んでから、漢文を楽しみたい。「長恨歌」をはじめとする様々な漢詩、そして『遊仙窟』を読んでみたい。

  • Tom

    漢文を読むために先人がいかに苦労してきたのかがわかる。ヲコト点とか、「いや、それ間違いやすくない?」と思ったけど案の定わかりにくかったようだ。それでも当時はそれしかなかったのだから使うしかなかった。現在のような形で訓読するようになったのは江戸時代末で、制度として定められたのは明治。我々が学校で習うものは漢文の歴史の中では新しい読み方である。本書は学習参考書ではないが、漢文訓読の歴史的経緯などがわかり、読みおえると漢文に親しみを覚える。むしろ学校で習う前に本書を読むと漢文授業が楽しくなるのではないだろうか。

  • in medio tutissimus ibis.

    ワイ将(まさ)に漢文訓読法の歴史を知る。遣唐使廃止までは継続的に大陸文明の文物を強いれるために必要だった中国語が、平安以後には国風を補完する漢文として日本語に翻訳して読まれるようになるが、室町以後には印刷技術の普及により生まれた読書家層である武士商人のために定型の多用と、かなの普及による漢字の価値上昇のために現在の様な漢文の訓読が生まれた。現在知られる読み方は江戸後期にようやく完成したもので、歴史的要請があってその様に落ち着いたものの、別に使いやすいとか読みやすいとかではない。筆者も基本的にお勧めしない。

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