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老年の読書 新潮選書

前田速夫

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784106038761
ISBN 10 : 4106038765
Format
Books
Publisher
Release Date
September/2022
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

「死ぬ術は生涯をかけて学び取らねばならないものなのである」(セネカ)、「不知、生れ死ぬる人、何方より来たりて、何方へか去る」(鴨長明)、「『サヨナラ』ダケガ人生ダ」(井伏鱒二)―キケロやモンテーニュから古井由吉、山田風太郎まで、文芸誌の元編集長が、内外の名著から、より善く老いるための箴言を厳選して懇切にガイドする。

目次 : 晴れやかな老年を迎えるために―キケロ『老年について』/セネカ『生の短さについて』/ 老いの正体、ここにあり―テオプラストス『人さまざま』/モンテーニュ『随想録』/ラ・ロシュフコオ『箴言と考察』/ 無用者の存念―鴨長明『方丈記』/吉田兼好『徒然草』/『芭蕉文集』/ 幸と不幸は綯い交ぜ―シェイクスピア『リア王』ほか/ ありのままの死とは―トルストイ『イワン・イリッチの死』/チェーホフ『退屈な話』/正宗白鳥『一つの秘密』/ 「老いづくり」から真の老いへ―永井荷風『新帰朝者日記』『日和下駄』『断腸亭日乗』/ 上手に年をとる技術―アンドレ・モロア『私の生活技術』/ケストナー『人生処方詩集』/井伏鱒二『厄除け詩集』/ 死からの呼び声に目覚める―ハイデガー『存在と時間』/ 残炎の激しさ―川端康成『眠れる美女』『片腕』/谷崎潤一郎『鍵』『瘋癲老人日記』/室生犀星『われはうたえども やぶれかぶれ』/ いよよ華やぐいのち―宇野千代『幸福』/瀬戸内寂聴『かの子撩乱』ほか/田辺聖子『姥ざかり』『姥勝手』〔ほか〕

【著者紹介】
前田速夫 : 1944年、福井県生まれ。東京大学文学部英米文学科卒業。68年、新潮社入社。95年から2003年まで文芸誌「新潮」の編集長を務める。87年に白山信仰などの研究を目的に「白山の会」を結成(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • まふ

    ある必要が生じて読む。筆者は元新潮社の編集部長。古今の西洋と日本の著名作家哲学者による「老齢」と「死」に関わる、読むべき名著の中から例文を引用して紹介しつつ考えさせる、という書。様々な名言が並ぶが私の好みの文言はセネカの「白髪や皺などの人は長く生きたのではなく長くいただけの事」という一言。うむ、「ただいるだけ」とは、わが人生をピタリと表現してくれる名言だ、と思ってしまった。その他熟読玩味すべき名言が並んでおり、「老人」であることの意味が俄かに匂い立って(?)くる。

  • KAZOO

    題名にあるように、元文芸雑誌「新潮」の編集長を務められた人が現在の年齢になって再読、三読に耐える本の紹介をしておられます。西洋の古典のキケロやセネカから始まり、日本の古典そして近現在の日本の作家の紹介となっています。その本の中の文章を紹介してくれているので、どこが印象に残ったのかがよくわかります。作者の経歴からなのでしょうか、文芸作品に特化している気がしました。参考になります。

  • tamami

    長年文芸誌の編集者として活躍し、定年退職後民俗学徒に転じた著者が、蔵書の断捨離を行う中で、若い頃に読んだ古典や老大家の作品を再読三読、紹介も兼ねて感想を綴ったもの。多くの古典作品や小説・随筆などが取り上げられている中、モンテーニュやシェイクスピア、トルストイ、長明や芭蕉など古典中の箴言には素直に成る程と納得させられる。一方で、わが国の現代小説にも多く言及されているが、多様な老いの文学的表現と、その背景をなす文学者の生き方に対しては、戸惑いさえ覚える。私小説風な作品も多く、他人事ではないということだろうか。

  • koji

    敬愛する川本三郎さんの推薦×「元文芸誌「新潮」編集長」兼「作家」×老年の読書、これは読まねばと手に取りました。いやぁ手広いですね。死、病気、家族、情炎、等々凡ゆる方向から「老年」を分析します。切り口となる文人たちの書物は、所謂古典が多いのですが、それだけに選ばれた言葉に重みがあります。私のお気に入りは、谷崎、川端、室生の情炎、「軽石」、「存在と時間」、「リア王」の章。特に、「軽石」の飄々とした愉快さがいいですね。私の義父のような、こんな老年、理想です。最後に一寸残念な所。手を広すぎて読み疲れを起こしました

  • オールド・ボリシェビク

    著者は元新潮社の編集者。「新潮」編集長などを務めた。定年後、白山信仰の研究を深め、著書も多い。しかし、2013年にステージ4のがんの診断を下された。死と直面しつつ、読んでおきたいさまざまな本に思いを寄せるのである。キケロ、セネカからハイデガー、高見順、山田風太郎まで取り上げる50冊以上の本からは死臭がする。しかし、それは避けてはいけないものなのだ。しかしまあ、晩年の谷崎潤一郎の旺盛さには圧倒されるなあ。

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